- ピアノ教室をやっているんですが、年々、生徒が減ってきています…
- 学習塾をやっていますが、チラシを撒いても生徒が集まりません…
- 空手教室をやっていますが、年々、チラシの反応が下がってきています…
これまで、子供向けの習い事教室の先生から上記のようなご相談をいただいてまいりました。
そこで今回は「子供向け習い事教室の集客のポイント」についてお話したいと思います。
子供向け教室の特徴①
一般の教室と、子供向けの教室には2つの違いがあります。
ひとつ目は、教室を選ぶ方と生徒が異なる点です。
子供向けの習い事教室の場合、教室を選ぶのは親御さんであるケースがほとんどです。
そして、月謝などを支払うのも親御さんです。
それでいて、レッスンを受ける生徒の方はお子さんなんですよね。
一般(大人の方が生徒)の教室であれば、教室を選ぶのも生徒も同一人物ですよね。
けれど、子供向け教室は教室を選ぶ方と生徒が異なるんです。
また、子供向けの習い事教室では、教室を選ぶ前段階である教室を探すのも親御さんであるケースがほとんどだと思います。
親御さんが、お子さんを「英語スクール行かせたい」とか「空手を習わせたい」といった動機で教室を探されます。
子供向け教室の特徴②
特徴の2つ目は「商圏」です。
子供さんが生徒として通うわけなので、子供さんが自分で通えるエリアが商圏になります。
おそらく、子供さんが自転車で30分かけて通える距離くらいまでが商圏ではないでしょうか。
これが、他の業種ですとか大人向けの教室であれば、車や電車などでも通えるため子供向け教室よりも商圏は広くなります。
子供向け習い事教室の集客のポイント
以上の特徴を踏まえますと、ホームページやチラシなどで教室の認知を広めて集客する場合には、親御さんのニーズを満たし、そして親御さんが得に感じるようなメッセージを発信する必要があります。
例えば、空手を習うと空手が上達したりだとか、お子さんの心身が鍛えられることが期待できます。
しかし親御さんは、必ずしも空手の上達を求めておられません。
空手が強くなることよりも、実は「しっかり挨拶ができる」ことや「先生の話をしっかり聞ける」といった“しつけ的”な面を教室で教えてもらいたいと思っておられる親御さんは少なくありません。
実際に、クライアントさんの空手教室では親御さんが上記のようなニーズをお持ちだったんですね。
そこで、こちらの空手教室はホームページで「(空手を習うようになって)しっかりと話が聞けるようになりました」とか「元気よくあいさつできるようになった」とか「ちゃんと片づけできるようになりました」といったことを伝えるようにされたんですね。
また、ピアノ教室では「マンツーマンレッスンで、着実にピアノが上達できますよ」ということも謳うんですが、さらには「音楽を通じて豊かな感想も育ちます」といったメッセージも書くようにしました。
それらが親御さんのニーズですので、上記のような文言を入れておくと反応は上がります。
親御さんのニーズを汲み取る方法
今、通ってくださっている生徒の親御さんに質問をしてみてください。
例えば「どうして、うちの教室に通おうと思ったんですか?」という質問をすると、教室に通う動機を教えてくれます。
その回答から、ニーズが見えてくる可能性があります。
また「実際に通ってみてどうですか?」という質問の回答では(実際に通ってみて)「こういうところに満足している」といったことも教えてもらえます。
それらがわかってくると「世の中の親御さんたちは、うちの教室にこういうものを求めてるんだな。 だからそういうメッセージを発信していけばいいんだな」ということが、かなりくわしくわかるようになるんですね。
ですので、ぜひ親御さんに聞いてみていただきたいと思います。
それによって、集客力は上がります。
継続率を高めるには?
集客力が上がり、生徒が増えれば、ずっと長く通いつづけてもらいたいですよね。
そのためには、最終的には親御さんのニーズもお子さんのニーズもどっちも満たしていく必要があります。
なぜなら、親御さんのニーズを満たして入会してくださったとしても、お子さんが楽しく通えないと上達しないからです。
いくら先生の指導力が高くても、お子さんのやる気がなかったりイヤイヤレッスンを受けていたら、上達や成長はあまり期待できません。
そして、親御さんのニーズが実際に目に見える成果として感じられなければ、親御さんとしては通わせる意義が薄れてしまいます。
そうなると、通わせるのを辞めてしまわれます。
ですので、お子さんが楽しく通えて、そして成果を出してあげることが大切です。
やっぱり教室経営は、質の高いレッスンを提供することが一番大切なことだと思います。
お客さまが教室を選ぶ決め手とは?
先ほども少し触れましたが、子供向けの習い事教室は商圏が非常にかぎられます。
ちなみに、僕はクライアントの先生には、必ず生徒の方につぎの質問をしていただいています。
「他にもこの近隣に同じような教室があるんですけど、どうして今回うちに来てくださったんですか?」
この質問をすると、どんなジャンルの教室の生徒の方(大人も含む)も「近かったんです」と回答される方が多いんですね。
つまり「近かった」ということが他教室よりも優位性があったということです。
このような場合、先生の教室の近隣にポスティングをすることは集客方法として非常に効果的です。
また、ときどき学習塾の先生などがおやりになるのは学校の校門の前で下校する子供たちにチラシを渡す「門配」です。
これも、かぎられた商圏で効果的に見込み客にアピールする方法だと思います。
それから、ネット集客に関しては「SEO対策」や「MEO対策」、それから「YouTube」を使った検索対策などが効果的です(くわしくは後述)。
さらに、お金を使った集客方法だとネット広告ですね。
「PPC広告」と言いますが、それもかぎられた商圏でピンポイントに見込み客にアピールできる方法です。
子供向け習い事教室、集客のながれ
ここまでで、子供向け習い事教室について2つ特徴をお伝えしました。
それを踏まえたうえで、ここからは子供向け習い事教室における集客の全体的なながれについて解説いたします。
集客の取り組みは、大きくつぎの3つです。
まず「コンセプトの明確化」です。
「コンセプト」は、先生の教室の特徴であり他の教室との違いを表したものです。
そして、それによってお客さまが「よさそうだな」とか「ぜひ行ってみたい」と思ってもらえるものがコンセプトです。
つぎに、コンセプトに基づいたメッセージをお客さまに伝えるために、ホームページやチラシなどの中身を考える作業が「成約」です。
さらに、ホームページに見に来てくれる人を集めたり、チラシを近隣に撒くといった取り組みが「集客」です。
コンセプト明確化のコツ
例えば、先のクライアントさんの空手教室であれば「しつけも含めて、心と体が育って“真の強さ”が身につく空手教室」というのがコンセプトになります。
そして、そのコンセプトに基づいてホームページでは「しっかりと先生の話が聞けるようになりました」や「あいさつができるようになりました」といったメッセージなども伝えることで訴求性を高める工夫が成約の取り組みです。
このとき、先ほどもお伝えしましたとおり、事前に親御さんからヒアリングしておくといいでしょう。
それを踏まえて独自のコンセプトを見出し、そしてホームページなどで表現するようにします。
また、表現する際には文章だけでなく写真も盛り込むと、より教室およびコンセプトの雰囲気が伝わります。
成約のコツ
いきなり入会を促すよりは「まずは、一度体験してみませんか?」と体験レッスンに集客されることをお勧めします。
ホームページやチラシなどを見た時点では、お客さまは当然まだレッスンを受けていません。
教室に行ったこともないでしょうし、先生にも会ったこともない状態です。
その状況で、入会やお金を支払うことを決めるのは気持ち的にハードルが高いと思います。
なので、ホームページやチラシなどでは「まずは、一度体験しませんか?」と提案するほうが、お客さまとしては行動しやすくなります。
そして結果的に、体験レッスンからの入会に結びつきやすくなります。
集客のポイント
チラシに関して、先ほどもお伝えしたように教室の近隣にポスティングするのが望ましいと思います。
ネット集客の場合は、お勧めの方法としては「検索対策」ですね。
例えば「葛飾区 英語スクール」というキーワードでGoogle検索をしたとします。
このとき、葛飾区で英語教室をされている先生でしたら、このキーワードでの検索結果にご自身のホームページなどが上位に表示されているとそこからホームページをクリックして見てもらえる確率は高いですよね。
そのように、検索結果の上位に表示するための対策を「SEO対策」と呼びます。
ちなみに「葛飾区 英語スクール」というキーワードで検索をする方は、どういう意図があってこのキーワードで検索をしているのか想像してみてください。
多くの方が「葛飾区で、どこかいい英語スクールはないだろうか?」といった意図で探していると思うんですね。
このことから、2つのことが想定できます。
まず、このキーワードを検索する方はほぼ英語スクールを探している方で間違いないでしょう。
そして、葛飾区に通える地域に住んでいる可能性も高いと思われます。
つまり、非常に見込み度の高いお客さまと言えます。
そのような方がホームページを訪れてくれて、そしてそこから体験レッスンに集客できれば、入会にも結びつくことはおおいに期待できます。
このように、検索は見込み度の高い方たちをホームページに集めることができます。
そのために「SEO対策」を行う必要があるんですね。
Googleマップ対策も重要になってきた!
そして最近、GoogleでもYahoo!でも検索結果に地図が表示されるようになってきました。
Googleの場合は「Googleマップ」が表示されます。
例えば「葛飾区 英語スクール」というキーワードの検索結果では、そのキーワードに関連する地域の地図およびその地図上に存在している英語スクールが表示されます。
Googleマップにご自身の店舗を表示させるには「Googleビジネスプロフィール」というサービスがあり、そちらに教室を登録していただく必要があります。
ちなみに、地図上にはキーワードともっとも関連性の高い3店舗までしか表示されません。
そこで、マップ検索でも上位表示するように対策することが大切です。
それを「MEO対策」と呼びます。
このように、最近の検索結果では通常の検索結果と地図の検索結果の両方が出るようになっています。
YouTubeで検索対策!?
さらに、もうひとつ付け加えますと検索対策と相性がいいのが「YouTube」なんですね。
実は、YouTube動画も検索結果の上位に表示される傾向があります。
つまり、SEO対策とMEO対策、そしてYouTubeでのSEO対策によって見込み度の高い人たちにアピールすることができるんです。
しかも、これらの取り組みにはコストがほとんどかかりません。
そういう面からも、検索対策は非常にお勧めの方法です。
まとめ
ということで、子供さん向けの習い事教室の集客のポイントをお伝えいたしました。
以下が、今回のまとめです。
- 教室を選ぶのは親御さんで、レッスンを受けるのはお子さん
- 商圏がかぎられる
- その前提で、3つの取り組み(コンセプト・成約・集客)を行う
- コンセプトは、親御さんにヒアリングするとよい
- まずは体験レッスンに集客する
- 検索対策(SEO・MEO・YouTube)で、ホームページに見込み客を集める
今回のブログが、先生の教室の集客力アップに貢献できれば大変うれしく思っております。
最後までご覧くださり、感謝いたします。
追伸
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