先日、ウチの近くで「パンフェスタ」なるものが開催されていました。
そこに、妻と一緒に出かけてきたんですね。
フェスには、県内のパン屋さんだけでなく全国のパン屋さんも出店していました。
また、パンに関連したお店も(珈琲屋さんなど)出店していましたね。
その数、2日間で107店!
いろんなパンがあって、目移りしちゃいました。
実は今回のブログは、パンフェスタでの気づきを教室のネット集客に置き換えたお話になります。
ひととおり見て回って感じたこと
僕らがフェス会場に到着したのは、14時を過ぎたころでした。
会場には、たくさんのブースとたくさんの来場客がいました。
ひとまず、僕らはひととおりのお店を見て回ることにしたんです。
そして、すべて見回って感じたこと。
どれを選べばいいかわからない…。
どのお店も、さまざまなパンを出品されていました。
ちなみに、もともと僕が知っていたお店はひとつかふたつくらいでした。
つまり、パン屋さんについての事前情報はほぼゼロだったんです。
そのような状況では、選択肢が多すぎると選べなくなっちゃうんですね。
そして、他のお客さんも、僕らと同じような方が多かったように感じます。
行列や完売のお店が持つ共通点
しかしですね、そのような中でも一部のお店は行列ができていました。
また、僕らが会場に来た時点ですでに閉店していたお店がありました。
完売したからですね。
実は、それらのお店には共通点があったんです。
それって、何だと思いますか?
それはですね、販売している商品が“1種類”なんです。
“専門化”していたんですね。
例えば、食パン専門、あげぱん専門、サンドウィッチ専門といった感じです。
なぜ専門化すると商品が売れるのか?
なぜ、専門化すると商品が売れるんでしょうか?
その理由のひとつは「わかりやすい」からです。
さまざまなパン屋さんが、さまざまなパンを売っている。
その中で「食パン専門」だと目立つんです。
なぜなら、そのブースに食パンしか並んでいなからです。
また、それを見たお客さんは「このお店は、食パンがウリなんだな」と思いますよね。
そして、そう思うと同時に「(だったら)この食パンはおいしそうだ」と思うのではないでしょうか?
また、販売者側としても単品であれば、売り出しやすくなります。
事実、専門化しているお店にはその商品ののぼりやパネルがありました。
でっかく「あげぱん」とか「食パン」って書いてるんです。
専門化を際立たせる工夫
さらには、よりおいしさを際立たせる工夫もされていました。
例えば、完売していた食パン専門店さんはネーミングがいいんです。
「極(きわみ)」。
ちなみに、そのパンは北海道産牛乳を使用していると書かれていました。
「北海道産」と書いていると何でもおいしく感じますね(笑)。
それから、あげぱん屋さんはのぼりにこう書かれていました。
「あげぱん発祥、東京~~のお店」。
地方に住んでいる方は「東京」というフレーズもそそられると思います。
また「発祥」とか「元祖」などもそそられますよね。
専門化しても売れ残るケース
ちなみにですね、実は、専門化しているのに売れ残っていたお店もあるんです。
そこにも、共通点はありました。
それは、パン以外のお店です。
パンに関連したお店としてワッフル屋さん、パンを型どった雑貨を扱うお店なども出店していたんですね。
これらは「ターゲット」がズレてたんだと思います。
来場者のほとんどは、パンを求めてやって来ました。
だって「パンフェスタ」ですから。
なので、パン以外の商品だと専門化しても売れにくいんだと思います。
パンフェスタから教室のネット集客を考える
僕は、この体験を通して感じたことがありました。
それは「教室のネット集客も、まったく同じ」ということです。
まず、大前提として現代人は情報過多です。
現代人の1日に受け取る情報量は、江戸時代の人の一生分と言われています。
また現代人は、1日に約3,000もの広告メッセージを受け取っています。
さらに、現代人は忙しい。
テレビを見たり、ブログを見たり、Facebookを見たり、Instagram、LINE、YouTube…時間がどれだけあっても足りないというのが実情です。
教室ビジネスの競争環境
そのうえで、先生の教室以外にも他の教室さんが、ホームページなどでご自身のことを紹介されています。
ちなみに、現代の教室ビジネスはライバルは同業にかぎりません。
例えば、お客さまがつぎのようなニーズを持っていたとします。
「ゆったりとした運動で健康を保ちたい」
この場合、選択肢がいくつかあります。
- ジムのスタジオメニューでヨガを習う
- ヨガスタジオに通う
- ピラティススタジオに通う
- 太極拳教室に通う
- 公民館で体操教室に通う… etc
このように、複数の“習いごと”から最適な教室を選ばれます。
つまり、選択肢が多いわけですね。
そして、ほとんどの場合においてお客さまがホームページを見た時点で教室についての事前情報は、ほとんどお持ちではないと思うんです。
まさしく、パンフェスタ状態ではないでしょうか?
教室ホームページの「専門性」の重要性
だとするなら、やはり先生の教室のホームページは「専門性」を謳うことをお勧めします。
例えば、こんな感じです。
- ~~大学受験対策専門
- 50代からの英会話
- カラオケ上達
- 腰痛改善のためのピラティス
- ビジネスパーソンのための美文字レッスン etc
大切なことは「わかりやすさ」です。
そのためには、ホームページを開いた“瞬間”に、つぎのことがわかるようにしましょう。
- 何のホームページか?
- 何がウリか?
専門性を伝えるにはファーストビューが重要
では、ホームページを開いた“瞬間”にわかるためにはどうすべきか?
これは「ファーストビュー」と呼ばれるエリアを改善します。
「ファーストビュー」とは、ホームページを開いた時点で画面に表示されているエリアのことです。
このエリアで、専門性を目立たせます。
パンフェスタで完売したお店が、大きなのぼりやパネルを店頭に掲げていたような感じですね。
ちなみに、先日、ボイトレ教室の先生がおもしろいことをおっしゃっていました。
最近、カラオケ上達を目的とした生徒さんの入会が多いそうです。
その理由は、ファーストビューに「カラオケ上達」と書いたからなんです。
事実、入会された生徒さんが「そこ(ファーストビュー)にカラオケ上達と書いてたから来ました」とおっしゃったそうなんですね。
実は、これはよくあることです。
このように、ホームページからの反響が芳しくない場合、ファーストビューを改善するだけで反響が高まります。
ホームページ改善で気をつけるポイント
以上の理由から、ファーストビューで専門性を伝えるようにしてみてください。
ただ、このようにお伝えするとこうお感じの先生もおられるかもしれません。
「専門化するということは、対象やレッスンを少なくするんでしょうか?」
いいえ、違います。
先生のウリを、専門性として伝えるようにしてください。
これを「餃子の王将作戦」と呼ぶことにします(笑)。
「餃子の王将」って餃子以外のメニューもありますよね。
でも「中華の王将」より「餃子の王将」のほうがわかりやすくないですか?
もしくは、行きたくなるのは「餃子の王将」ではないでしょうか?
そして、実際に来店すれば餃子以外も注文しますよね。
けれど、お店に気づき、来店してもらって注文してもらうことができます。
そのため「わかりやすさ」や「おいしさ」の観点から「餃子の王将」のほうが反響がいいんだと思うんですね。
教室の「専門化」はお客さまへの最初の接点
ですので、先生の教室もお客さまとのはじめの接点ではわかりやすさが大切です。
そのための「専門化」です。
しかし、来校されて体験レッスンを受けられたりしてそこから、他のレッスンなどを紹介することができます。
そして実際に、複数のレッスンに参加するケースもあると思います。
ですので、複数のレッスンをお持ちでも構わないんです。
しかし、くり返しますが、お客さまがパッとホームページを見て興味を持たなければ、スルーされてしまいます。
パンフェスタでの、多くのお店のようにです。
そうならないためにも、専門化した打ち出し方が大切なんですね。
まとめ
今回のブログでは、パンフェスタでの気づきをもとに、教室ビジネスのネット集客における重要なポイントをお伝えしました。
パンフェスタで、行列や完売となったお店は「専門性」を強く打ち出していました。
それは「わかりやすさ」を生み出し、他のお店との差別化に成功したからです。
同様に、教室のホームページも「専門化」を意識することで、忙しく情報過多な現代人に訴求しやすくなります。
とりわけ、ホームページを開いた瞬間に「何を提供しているのか」が一目でわかるファーストビューの改善は、反響アップに直結します。
「餃子の王将作戦」のように、専門性をわかりやすく伝えつつ、他の魅力的なサービスも自然に知ってもらう流れを作りましょう。
教室ビジネスでは、最初の接点となる「専門化」が鍵を握ります。
わかりやすさを重視しながら、お客さまに選ばれる教室づくりを進めましょう!