教室運営を成功させる秘訣は何でしょうか?
それは、華々しいテクニックや目新しいアイデアだけではありません。
むしろ、生徒さんに寄り添い「当たり前のこと」を着実に続けることが鍵となります。
この記事では、実際に成果を上げている教室の先生方の事例を通じて「テクニックの奥にある想いやり」の大切さを探っていきます。
「当たり前のこと」の重要性
僕は、2011年から教室の先生方をサポートしてきました。
そして、さまざまな先生方からお話を伺ってきました。
その経験から、改めて感じることがあります。
それは、成果を出しておられる先生ほど「当たり前のことを着実にこなしておられる」ということです。
もっと言えば、そういった活動がお客さまの心に寄り添っていると感じます。
それを言うと、元も子もないといった感じになってしまいますが…。
やはり、そこに行き着くと思うんです。
学習塾の先生の成功事例
例えば、学習塾の先生のケースです。
その先生は、ホームページから「資料請求」と「体験授業」を受け付けておられました。
そして、いずれの場合も連絡さえあれば確実に入会してもらえるそうです。
その理由を伺うと「スピード」だとおっしゃっていたんですね。
ホームページからの申し込みがあれば即座に、お返事をなさるそうです。
たしかに、この先生にメールをすると早いときだと、10分以内には返事が来ます(笑)。
とりわけ「資料請求」をされる方は複数の教室から資料を取り寄せている傾向があります。
そのどこよりも早く、一番に連絡がくるのでお客さまとしては、とても好印象なんだと思います。
結果、資料請求だけでなく体験授業、入会へと結びつくのだと思います。
僕自身も、見習わなくてはいけない頭の下がる思いです。
ピアノ教室の先生の成功事例
それから、ピアノ教室の先生はブログを毎日更新されています。
しかも、可能なかぎり決まった時間にアップするように心がけておられるそうです。
毎日定時に更新することでお客さまに信頼していただけるとおっしゃっていました。
ちなみに、YouTuberのHIKAKINさんがインタビューに答えた記事を読んだことがあります。
その中で彼も、毎日定時にアップすることを心がけていると答えていました。
やはり、それによって視聴者から信頼を得ていることを実感してるそうです。
フラダンス教室の先生の成功事例
また、フラダンス教室の先生は生徒さんと個別にミーティングをされています。
年々、生徒さんが増えて生徒さんのキャリアの差が幅広くなってきたそうです。
また、時間の経過とともに生徒さんのライフスタイルも変わってきました。
とりわけ、生徒さんが女性の場合、結婚や出産などでライフスタイルが大きく変わることが少なくありません。
そして、そのような変化によってレッスンがつづけられなくなる生徒さんもおられるのだそうです。
そこで、生徒さんおひとりおひとりとより深くコミュニケーションを図るために個別ミーティングを持たれたのだそうです。
そのうえで、変わりゆく生徒さんのニーズやライフスタイルに合わせた新しいクラスを、これからお作りになられます。
ちなみに、そのお話を生徒さんにされると退会を考えていた生徒さんが、クラスを変更し、継続を検討しはじめたそうです。
「テクニック」と「想いやり」の関係性
今、ここに挙げた例は集客や経営の「テクニック」としてあまり表に出てくることはありません。
しかし、長年、教室をおやりになられている先生ほど上記のようなことを着実に行なっておられます。
そして、そういった教室の生徒さんはなかなかお辞めにならないんですね。
こうしたケースを見てきますとやはり、僕はこう思わずにはいられません。
教室経営のための「テクニック」は大事。
でも、テクニックの奥にある「想いやり」はもっと大事。
目に見える工夫と見えない想い
「テクニック」は、わりと目に見えることが多いんですよね。
- ~~というキャッチコピーがいい
- 体験レッスンの集客に注力しよう
- スマホ対応すると、反響が高まる etc
もちろん、これらによって集客成果は高まります。
マネからはじめることも大切です。
ですが、目に見えることは他の人にもマネされやすくなります。
それに対して「想いやり」はどうか?
教室運営における「想いやり」の価値
実際に、想いやりから行う活動は目に見えます。
けれど「その活動の奥に、どんな想いがあってそれを行なっているのか?」は、あまり目には見えません。
だから、マネされにくいんですね。
例えば、先ほど挙げた「ネットからのお問い合わせには、即座に連絡する」というのも、ネットから連絡をしないとわからないことなんです。
だから、ライバルも気づかないしマネできない。
でも、スピーディに対応されることで他教室との差別化になっている。
その結果、長期的に強みを発揮して生徒さんを集めることができるようになります。
成功している教室の共通点:マネされないノウハウ
このように、うまく行っている教室さんはマネされないノウハウをたくさんお持ちです。
例えば、最近は複数の教室で体験レッスンを受けられる方も多いですよね。
ですので、体験レッスンではどこよりも“おもてなし”を意識するといいかもしれません。
- 教室の入り口にウェルカムボードを設置して「~~さま、ようこそ!」的なメッセージを書いてみたり
- レッスン風景の映像や写真を撮影しレッスン後に渡してあげたり
- 教室の外で、送り迎えをしてあげたり
- とびっきりの笑顔でレッスンを行なってあげたり etc
こういったことも(意外と)差別化になるのでバカにはできません。
ちなみに、上記に挙げた方法は保険屋さんとか、飲食店さんでよく見かけますよね。
でも、教室ビジネスではあまり見かけません。
こういうのを、取り入れるのもひとつの手だと思います。
「お客さま目線」で考えることの大切さ
大切なことは、以下です。
- (今よりほんの少しでも)お客さまが、信頼してくださるには?
- (今よりほんの少しでも)お客さまが、よろこんでくださるには?
- (今よりほんの少しでも)お客さまが、通いたいと思ってくださるには?
そのような想いから、考え行動することだと僕は考えます。
すると、世間一般的な「テクニック」を超えた先生にしかない、独自の強みであり生徒さんを惹きつけて離さない魅力が生まれます。
魅力的な教室だったら、ぜひ通ってみたいですよね。
似たような教室がいくつもあるならやっぱり魅力的な教室に通いたいですよね。
そして「魅力」の根源にあるのはお客さまへの「想いやり」なんだと思います。
目に見えるテクニック以上に重要な「想いやり」
教室経営を成功させるうえで、目に見えるテクニックを磨くことはもちろん重要です。
しかし、それ以上に「お客さまのために何ができるか?」という想いやりが、長期的な成果を生み出す原動力になります。
迅速な対応や、日々の地道な発信、個別のコミュニケーションなど、想いやりを実践する方法はさまざまです。
こうした活動が教室の「魅力」を形作り、ライバルにはマネできない独自性を築き上げます。
ぜひ、自分の教室でできる「想いやり」を見つけ、取り入れてみてください。
それが、教室をより多くの生徒さんに愛される場所へと変えてくれるはずです。