先日、空手教室の先生が、こんなことを教えてくれたんです。
ちなみに、こちらの空手教室さんのおもな生徒はお子さんです。
お子さんの場合、空手以外にも習いごとをしているケースが多いんだそうです。
しかし、ある年代になると習いごとを絞るそうなんですね。
おそらく、ある年代から塾に行きはじめるのだと思います。
そのため、時間的にも金銭的にも選択を迫られるのでしょうね。
先日、そんな時期を迎えている、ある保護者の方がこうおっしゃったそうです。
「スイミングは、ある程度泳げるようになったからもういいかなと思って…」
ということで、その生徒さんはスイミングは辞められるようです。
もちろん、空手教室はつづけられます。
空手教室とスイミングの違いとは?
このケースにおいて、なぜスイミングは辞めることになり、なぜ空手は、つづけることにしたのでしょうか?
この違いは、ズバリ「絆の深さ」です。
空手教室のほうが、生徒・保護者の方との絆が深かったんですね。
どうしてか?というと1番は“先生の想い”です。
こちらの空手教室の先生は、ただ強くなることを、目的としていません。
- 相手がいるからこそ、強くなること
- 仲間がいるからこそ、強くなること
だからこそ、相手や仲間、さらには先生や家族への感謝の気持ちを忘れないこと。
こういったことを、日常的に子どもたちに伝えておられます。
また、一人の人間としての人格形成も大切にしておられます。
- あいさつを元気よくすること
- 稽古着をきれいにたたむこと
- 靴をそろえること
- 後輩の面倒をしっかり見てあげること
- 真の強さを追い求めること etc
こういった理念に基づき、日々の稽古をしておられます。
そして、保護者の方たちもこの理念に共感し、賛同してくださっています。
ここからが、大切なポイントです
理念は、掲げるだけでは伝わりません。
こちらの空手教室の先生は、定期的にこの理念を保護者の方に伝えていらっしゃいます。
具体的には、以下の方法を用いて理念について情報発信されているんですね。
- LINEのタイムライン
- LINEでの個別のやりとり
ちなみに、LINEは緊急時の連絡にも活用できるため、基本的には、保護者の方のLINEとは必ずつながっているそうです。
また最近では、稽古風景を動画撮影し、LINEで送るなどもはじめられました。
それによって、生徒・保護者の方との接触頻度が高まりました。
すると、LINEやFacebookでの情報を読んでくれやすくなります。
そうした結果、理念を理解・共感し信頼して通いつづけてくれているんですね。
空手の上達よりも大切なこと
このような状況から、深い絆が結ばれていることが感じられます。
そして、深い絆で結ばれると生徒・保護者の方たちは「空手がうまくなるかどうか」ということだけに価値を置かなくなります。
空手が上達すること以外にも、通う価値を見出しておられるんですね。
しかし、このような深い絆が結ばれていないと、先のスイミングスクールのようになってしまいがちです。
「スイミングは、ある程度泳げるようになったからもういいかなと思って…」
この言葉からは、まさに「泳げる・泳げない」にのみ価値を置いていることが伺い知れます。
しかもこの「泳げる」は、主観的な判断です。
ですので、生徒・保護者の方が泳げると判断したら、もうそこで終わりです。
ぜひ、このスイミングスクールさんにも絆づくりをはじめていただきたいと思います。
ポイントは接触頻度
さて、ここ数回「絆づくり」をくり返しお伝えしてきました。
復習になりますが「絆づくり」のポイントは「接触頻度」です。
レッスン、対面以外のシーンで接触頻度を増やすことが大切です。
実は、ここからが今日のメインテーマです(苦笑)。
クライアントさんで、フラダンス教室の先生がおられます。
こちらの教室さんもまた、ユニークな方法で接触頻度を高めておられます。
それは「飲み会」です。
生徒さんが、大人の教室ならではですね(笑)。
“転勤パーティ”を開催する教室
現在(2021年7月時点)は、コロナの影響で飲み会がなかなか開催できませんが、それ以前は定期的に開催されていました。
- 教室の周年パーティ
- 新年会
- 忘年会
- イベント出演の決起周回
- イベント出演の打ち上げ
- 世界大会をみんなで鑑賞しようの会
- 仲間の結婚パーティ etc
何かしらの理由さえあれば、飲み会にできそうです(笑)
また、転勤でお辞めになる生徒さんの卒業パーティなども開催されるそうです。
しかも、それらが生徒さんから自発的に開催の声が挙がるそうです。
ここまで来ると、もはやフラを踊るためだけに通っているわけではないことは明らかです。
絆を育むと、こんなイイことが
こうした”絆を育む方法”もあるんですね。
事実、こちらの教室さんはほとんど生徒さんがお辞めになりません。
そして、このような絆を育むと教室ビジネスがうまく行きやすくなります。
一例として、以下のような効果が期待できます。
- 継続率の向上
- 紹介率の向上
- 月謝(単価)の向上
- 新講座への集客
- 高額講座への集客 etc
こうした、さまざまな成果をもたらす土台となるのが「絆」です。
お洋服ステキね
くり返しますが「絆づくり」は、接触頻度を高めることから。
そしてそれは、レッスンの中で「~~さん、今日のお洋服ステキね」といったひと言をかけることも、接触頻度向上の一環だと僕は考えています。
なぜなら、そのようなささいな一言が、今までよりも生徒さんとのコミュニケーションを深めることになり得るからです。
もちろん、今回ご紹介した方法以外にも、ネットのツールを活用してもよいでしょう。
ぜひ、先生に合った方法で絆づくりを行なってください。