僕は、これまでさまざまなジャンルの教室のサポートをしてきました。
おそらく、25種類くらいのジャンルの教室に携わらせていただいたと思います。
その中で、どんなジャンルであっても生徒さんを指導することや、上達に導くうえで共通点があると感じます。
それは「意識」です。
意識によって一瞬で変わる事例
先日、空手教室の先生にお伺いしました。
空手において、例えば「蹴る」動作がうまくできない選手がいたとします。
このような場合、蹴るほうの足ではなく、逆の足(軸足とも言います)に意識を置くとスムーズに高く蹴りあげられることがあるそうです。
また、フラダンスに先生はこのようにおっしゃいます。
「フラの動作ひとつひとつには、意味があります。例えば、波の動きだったり風の動きだったり…。そしてそれらは、ハワイの歴史や文化に基づいて生まれた動作です。
ですので、生徒さんたちには振り付けの意味や、それが生まれた背景(歴史・文化)などもお伝えしています」
そうすることで、生徒さんたちの踊るときの意識が変わるそうです。
ただ、手をゆらゆらと動かすのか?それとも、ハワイの荒々しい、波を表現するのか?
その違いは、想像に難くありません。
ピアノ教室の先生も、こうおっしゃっています
「私は、生徒さんに曲の背景についてお話しするようにしています。すると生徒さんは、その曲の作曲家を遠い昔のはるかかなたの歴史上の人物ではなく、すぐそこに実在している人物のように感じはじめます。
このとき、生徒さんがその曲から心情を深く読み取っていることがピアノから伝わってくるんです。音色を聞けば、多くの方がそれを感じ取ることができるはずです」
きっとそれって、譜面どおりにピアノを奏でるのではなく、作曲家がどんな場所でどんな想いで作曲したのかに想いを馳せて弾いてるんでしょうね。
そして、このような意識で弾くと音色が変わるんだそうです。
さて、ここからが今日の本題です
これをご覧の先生は、どんな意識で経営をなさいますか?
このときのポイントは「教室経営」ではなく「経営」です。
多くの先生が生徒さんを集めたい理由のひとつは、端的に言ってしまうと「食べて行くため」だと思うんですね。
そのための「お金を稼ぐ」手段として教室をやっている。
もちろん、それは大切な理由だと思いますし、それ以外にも理由がおありだとは理解しています。
ですが、さまざまな理由のひとつとして「食べて行くため」はあるのではないでしょうか。
そのために、生徒さんを集めたいとお考えかと思うんです。
それによって、収益が上がりますし、よりお金を稼げますし。
教室でなければいけないのでしょうか?
けれど「食べて行くため」であれば、必ずしも、教室および生徒募集だけが手段ではないようにも思うんですね。
そこで大切なのが「意識」です。
例えば、つぎの2つの文章をご覧ください。
- 私は、プロのピアニストです
- 私は、ピアノ教室の先生です
どちらも「ピアノ」を扱うお仕事ですね。
しかし、ご本人の意識は異なっていそうです。
では、これをご覧の先生にお伺いします
もし先生が、プロのピアニストならどのようにして、お金を稼ぐことができると思いますか?
- リサイタルを開催する?
- 演奏したCDを演奏する?
- リサイタルのDVDを販売する?
- トークショーを開催する?
- エッセイを出版する?
- ピアノ教室の先生をする?
- ピアノを介護でのリハビリメソッドとして体系化するための監修をする? etc
さまざまな選択肢がありそうですね。
そして、この中に「教室・先生」が含まれてくると思うんです。
一方「ピアノ教室の先生」だとどうでしょうか?
この場合は、できることがかなり限定されてしまいそうです。
「でも、私はプロじゃないし…」
そのようにお感じの先生もおられるかもしれません。
しかし、少なくともピアノの先生はプロ指導者の資格はないと思うんです。
資格がなければ、教えてはいけないような規定は今のところないと思うんですね(もしあったら、ごめんなさい勉強不足ですm_ _m)。
そうすると、プロかアマかの一番の違いはご自身の意識ではないかと思います。
プロを意識しはじめると、レッスン以外から収益を伸ばす可能性が高まります。
ピアノの先生 or ミュージシャン
ピアノに関連して、音楽に関する事例をひとつ紹介させてください。
僕の友人で、音楽専門学校を卒業した方がいるんです。
つまり「ミュージシャン」です。
この方が、あるときにご自身で「赤ちゃんがぐっすり眠れるBGM」というのを、作曲されたんです。
それを、YouTubeにアップされました。
ただし、YouTubeにアップされたのはショートバージョンなんだそうです。
そして、ロングバージョンを有料で販売されています。
これが、結構売れているそうなんですね。
作品をネット販売するという選択肢
現代は、音楽を“ダウンロード”で購入する人がたくさんいます。
ウチの娘は、CDをほとんど買ったことがないと思います。
定額制の音楽サービスで毎日、音楽を聴いています。
ですので、このようにご自身が作曲した音楽をネットで販売することができるんですね。
それから、絵画教室や書道教室など目に見える作品をお創りの先生はどうでしょう?
こちらも、イラストや掛け軸などを販売することができそうです。
最近は、無料でネットショップが作成できるサービスがあります。
こういったサービスを利用すれば、作品を通販することもできそうです。
先生が不労所得を手にする方法
そして、先のBGMなどはデジタルデータでの販売となります(イラストや書作などもデジタルデータで販売もできますよね)。
デジタルデータであれば、一度、作品ができると、後は実労働がなくとも収益を伸ばすことができます。
一種の「不労所得」です。
問題集とか参考書、DVDなどの「教材販売」もそれに当たりますね。
また、掛け軸や絵画、さらには商品パッケージやロゴマークなどのデザインといった活動はレッスンよりも、高単価になる傾向があります。
上記のような活動をすると、生徒募集以外でも収益を伸ばすことができます。
意識が変わると、可能性が生まれはじめます
そして、そのような活動を発想できるか?もしくは、そのような行動を起こせるか?は、必ず「意識」が起点になります。
言い換えるなら、意識するだけで発想や行動が変わります。
もっと大胆に言いますと、意識を変えるだけで売り上げが伸びはじめます。
逆に意識が伴わずに、発想や行動を変えることは難しいと僕は思います。
「売り上げを伸ばしたい」そのような考えをお持ちの一方で、そのための行動を起こす際にブレーキをかけてしまうことがあるんです。
先生という意識を外してみると…
そこで今日は、先生の頭の中で結構ですので「先生」とは違う意識をしてみてください。
「アーティスト」、「ミュージシャン」、「アスリート」どんな意識でも構いません。
現状の「先生」という意識を外してみてください。
そのうえで、収益を伸ばすためにはどんなことができると思いますか?
想像力は無限大です。
想像するだけであれば、タダです。
想像するだけであれば、誰にも迷惑はかかりません。
思いつく限り、考えてみてください。
するとそこから、先生をやりながらでもできる新たな収益源が創出されるかもしれません。
教室業の新たなビジネスモデル
現在、僕のクライアントの先生はそのようにして、従来から意識を発展させて、新たなビジネスモデルの創出をはじめておられる方がいらっしゃいます。
- ご自身の可能性が拡がること
- ご自身のやりたいことが増えること
- ご自身のできることが増えること
これって、とってもワクワクしますよ。
ぜひ、まずは先生ご自身の頭の中で意識を変えてみることからはじめてください。