ここ数年、クライアントの先生とお話していて“同じフレーズ”を口にすることが増えてきていると感じます。
それは
「主体性」
です。
僕は「主体性」が、2020年代の教室経営にとても重要だと考えています。
ホームページの反響を激増させるキラーフレーズとは?
僕が、ホームページの文章を書く際に「これを書くと反応が高まる」と感じている“キラーフレーズ”があります。
それは「生きる力を育む」という言葉です。
この言葉は、とりわけお子さま向けの教室において効果的なフレーズです。
でも「生きる力」って何でしょう?
さまざまな要素・チカラが、この言葉の中に含まれています。
それらの中で、僕がとりわけ重視して、ホームページなどにも明示しているのが、つぎの要素・チカラです。
- 主体性(意志)
- 思考力(判断)
- 表現力(論理)
もしかしたら、お気づきになられた先生もいらっしゃるかもしれません。
実は、上記の3つのチカラは、2020年から完全実施されている「新学習指導要領」にも明示されています。
教室の未来を予言する本
「学習指導要領」は、おもに公立の小・中・高の教育カリキュラムを定めたものです。
学習指導要領は、世の中の情勢に合わせ、その時代ごとに合わせた教育を提供するため約10年に一度のペースで改訂されます。
そして、小・中・高における教育とは、子どもたちが成長し、大人になって社会で活躍するための素地となる知識や経験を提供する目的があると思うんですね。
だとするなら、学数指導要領とはその時代ごとの潮流を見定めるとともに、近い将来の日本および世界の状況を予測したうえで、現代における最適な教育を提供していると言えます。
つまり、学習指導要領を見れば、これからの日本の進むべき方向がわかるんですね。
さらには、これからの日本の価値観が反映されているとも言えます。
2020年の新学習指導要領とは?
そして、2020年から完全実施されている新学習指導要領に記述されている内容に、以下があります。
- 自らの意志で学ぶこと
- 自ら考え、判断すること
- 他者に最適に伝えること
国は、本腰を入れてこれらのチカラを養成しようとしています。
また、本来であれば2020年には、オリンピックが開催される予定でした。
さらには、その前年である2019年には改元され、令和という新しい時代がはじまりました。
これらのことから僕は、2020年からの日本は「新しい国際化のステージ」を迎えると考えています。
そして、新しい国際化のステージに向けて国が大きく舵を切ったのが新学習指導要領だと考えています。
あなたの考えを述べなさい
どいうことかと言うと、まず2020年をもって従来のセンター試験は廃止されました。
そして、センター試験に変わる新学力テストでは「記述式問題」の出題が検討されています。
例えば、英語であれば「この問いに対する、あなたの考えを英語で述べよ」といった、出題が増えるわけですね。
またこういった変化に対応すべく、学校の定期テストにおいても上記のような意見文を記述する問題が増えてきています。
この場合、いくら単語や文法を理解していても自分の意見がなければ回答に行き詰まることになります。
ですので、当事者意識を持ち主体的に考え、述べる力が求められます。
ネット時代に、世界で活躍できる日本人とは?
インターネットの発達、コロナ禍によるデジタル化への促進は、海外との距離をさらに身近にしました。
これからの時代、海外の人たちと当たり前のように仕事やプライベートで交流する機会は増えると考えられます。
そのとき、多くのケースにおいて共通言語となるのは「英語」だと思います。
そして、世界で英語を話す人々の文化とは「私は、こう考える」といった主体性があることが前提となります。
つまり、世界中の人々と日本人が交流するうえでは、主体性なくしては本当の意味での交流は成立しないことが考えられるんですね。
世界的ピアニストの共通点とは?
また、国際コンクールなどでの受賞経験もあるピアノ教室の先生は「主体性を持って“自分の音”が表現できる演奏こそが、多くの聴衆を惹きつける」とおっしゃっていました。
さらには、子どもたちだけに主体性が求められるわけではありません。
フラダンス教室の先生が、生徒さんを指導されるときにこんなことをお伝えになるそうです。
- なぜ、この動きをするのか?
- この動きには、どんな意味が込められているのか?
- だから、どんな風に踊り・表現するべきなのか? etc
そしてそれらを「自分で考えて踊ってみてね」とおっしゃっているそうです。
どうやら、こちらの教室さんでは先生に教わったとおりに振りを覚えて踊るだけではないようですね。
曲や歌詞の意味を理解し、その曲が生まれた背景や歴史に想いを馳せ、そのうえで伝えたい想いを踊りに込めたものがフラダンスなのだそうです。
そして、これらのことを理解しはじめるとひとつひとつの動きに対する意識が変わります。
すると、意識が変わるだけで、踊りに華麗さや優美さ、煌びやかさなどが増してくるのだそうです。
伸びる生徒さん、伸びない生徒さんの違いとは?
もうひとつ、こんなお話もあります。
ボイストレーニング教室の先生は、こんなことをおっしゃっていました。
僕:どういった生徒さんが、長く学ばれるんですか?
先生:目的意識を持った方です
これは、生徒さんが主体的に学んでいる姿勢を表していると思います。
「いかに、生徒さんの主体性を引き出し、自ら考え表現する楽しさを教えられるか?」
僕は、今回紹介させていただいたさまざまなエピソードの中に「主体性」という共通点を見出しました。
そして「主体性」は、2020年代において、安定的に発展できる教室経営の重要なカギになると感じています。
先生も求められる主体性
そのため、2020年代には先生ご自身も、より一層主体性が求められると僕は考えています。
- 先生が、どんな想いで教室をしているのか?
- 先生が、レッスンを通じて伝えたいことは何か?
- そのレッスンが、先生でなければならない理由とは?
こういったことを、表現できる教室さんはホームページなどでも反響を伸ばすことができます。
そしてそれらに加えて、先生のパーソナリティも表現する必要があるかもしれません。
さらには、集客についても主体的に関わる必要があるかもしれません。
- どのような教室を作りたいのか?
- どのような生徒さんに集まってもらいたいのか?
- どのくらいの規模の教室にしたいのか? etc
そういったビジョンに基づいて、最適な集客法を実践すべき時代なのかもしれません。
教室経営のチャンス到来!
いずれにしても、これはチャンスです!
なぜなら、先生がやりたいことをやりたいようにでき、その結果、生徒さんや多くの方々によろこばれる時代が到来したからです。
好きなことをして、豊かに稼げる時代が到来したからです。
今こそ、先生ひとりひとりが持つ個性的な力を発揮するときが来ました。
先生の主体性・思考力・表現力を遠慮なく、世の中にアウトプットしてください。
時代は、きちんとそれに呼応した人たちを先生の目の前に出現させるはずです。
ということで、一度、長い目で教室のことを考えてみてください。
2020年代を、ワクワクする時代にしよう
2020年代は、どんな教室でどんなレッスンを行いたいですか?
2020年代は、教室やレッスンを通じてどんな自分らしさを表現しますか?
ぜひ、主体的に教室経営と向き合ってみてください。
新しい時代の扉は、もうすでに開いています。
新しい時代の風は、もうすでに吹き流れて来ています。
もう一歩先の未来へ、進んでまいりましょう。