今回のテーマも、ときどきご相談をいただく内容です。
先生の中には、複数ジャンルの教室を手がけられている方もいらっしゃいます。
例えば、幼児教室と英語スクールを運営されているといったケースです。
このとき、幼児教室と英語スクールは教室の場所も教室の名前も異なります。
それぞれが、独立した教室として運営されているんですね。
何から手をつければいい?
このような場合のご相談の多くは「何から手をつければいいか?」ということです。
ひとつの教室でも、教室経営のためにやるべきことは多岐に渡りますよね。
それを、複数手がけるとなるとてんてこまいになっちゃいますね。
また、複数教室があるということはそれだけ集客コストも高まる傾向があります。
ちなみに「コスト」とは、お金だけでなく、時間や労力も含みます。
こういった場合は、やはり“優先順位”を決めて行動しなくてはいけません。
優先順位のつけ方
では、どのように優先順位をつければいいのでしょうか?
先に、本質的な答えを言いますね。
「信頼」があれば、どんな教室・レッスンも集めやすくなります。
そこで、短期間に多くの生徒さんと信頼を深められる教室から、優先的に集客を行いましょう。
例えば、こんなご経験ありませんか?
- 先生が勧めてくださるので、ぜひ、参加してみたいと思います
- ~~さんが勧めてくださるのを買おうと思います
- 好きなアーティストのライブなら日にちとか値段とか関係なく、まず“行く”でしょ!
これらは、深い信頼関係が構築されているときに目にしたり、耳にします。
信頼されると「これいりますか?」と言うだけで、売れることがあります。
たいして商品やサービスの説明をせずとも、お客さまが買ってくれることがあります。
これが「信頼」の持つ偉大なパワーです。
アルマーニの事例
「アルマーニ」という“ファッション”ブランドがありますよね。
しかし、アルマーニはファッションだけでなく化粧品や、ホテルなどのインテリア、さらに飲食店なども手がけています。
そして、アルマーニ好きの方たちはきっとそれらを利用されると思うんですね。
ファッションとホテルと飲食店。
それぞれまったく毛色の違う事業なのに“ブランド”には、お客さんが集まります。
これって僕は、アルマーニというブランドをお客さまが“信頼”している証だと思うんですね。
やはり「信頼」があれば、どんな商品も売れるようになります。
話を教室に戻しましょう
どんな教室であっても、生徒さんとの間に信頼関係を築けると他のジャンルの教室にも、来てもらいやすくなります。
もしくは、他のジャンルの教室に生徒さんを紹介してくれやすくなります。
ですので「信頼」というのが、複数の教室事業で集客するカギになります。
ではこのとき、どの事業の教室で信頼を深めるとよいのでしょうか?
いくつか選択肢が考えられます。
ただ、僕が最優先するのは「すでに、生徒さんがたくさんいる教室」です。
「信頼」を深めるのは、あくまで「集客コスト」を削減するためです。
それによって、効率的に集客することが一番の目的です。
だとするなら、すでに生徒数の多い教室で他の教室を紹介したほうが、多くの生徒さんを集めやすくなると考えます。
ここでSNSを活用します
ただ、生徒さんの人数が多ければ、ひとりひとりと信頼関係を深めることが難しくなるかもしれません。
しかし、ここで活躍するのが「LINE」です。
LINEであれば、生徒さんに一斉にメッセージを送ることも、個別に送ることもできます。
LINEは、今やスマホユーザーなら“みんな”と言っていいぐらい利用されています。
なので、生徒さんとのコミュニケーションをもっとも図りやすいツールだと思います。
また、もしメッセージが長くるのであれば「ブログ」を併用しましょう。
LINEのメッセージに、ブログのURLを貼りつけておくといいですね。
このような“離れ業”が、やがてボディブローのように効いてきます。
ネットのツールが、人数が多くても信頼関係を深めることを促進してくれます。
コンビニのような教室を手がける!?
また、別の観点では、すでに生徒さんが多い教室というのは“ニーズの高い教室”だとも考えられます。
究極的に、ビジネスで大事なことは“黙ってても勝手にお客さまが集まり、勝手に売れていく事業を手がけること”です。
コンビニに行くと、商品が陳列されてますね。
お客さまは、それらを勝手に手にとってレジに持って行き、購入します。
ビジネスの理想とは、このような状態だと僕は考えます。
優先順位を決めて、戦略的に集客する
売りづらい商品・サービスの集客方法を改善するよりは、黙ってても勝手に売れて行くような商品・サービスを手がけるほうが成果が出やすい傾向があります。
それを踏まえると、生徒さんが多い教室というのは、さほど集客せずともお客さまが集まりやすいジャンルの教室であることが考えられます。
もちろん、そこで集客に力を入れると、もっと集まるようになります。
同じ集客コストをかけるなら、生徒さんが集まりやすい教室に注力したほうがいいですね。
そうして、短期間に生徒数を拡大しやすい教室から優先して集客を行います。
その結果、はじめは生徒数が少ないほうの教室事業にも、紹介などを通じて生徒数が増えはじめます。
このように、優先順位を決めて戦略的に集客を行うことで、結果的に両方の教室の生徒数を伸ばすことができます。
あくまで信頼関係を深めることが一番重要!
そして、この一連のプロセスではLINEやブログなどを活用して生徒さんとのコミュニケーションを深めます。
もちろん、毎回のレッスンがもっとも大事なのは言うまでもありません。
そうして、信頼関係を深めるほどに他の教室にも参加してくれやすくなりますし、紹介なども促進されます。
大切なことなのでくり返しますが、深い信頼関係が築けた状態ではさほど教室についての説明を必要としません。
「~~に来ませんか?」といったひと言で済むことも、少なくありません。
すると、生徒さんのほうも「~~先生がお勧めしてくださるんだから、絶対いいと思って行くことにしました」といった反応を示してくださいます。
信頼を深め、他教室への集客に成功している事例
実際に、このようなやりとりをクライアントの先生でされている方がおられます。
その先生は、幼児教室の生徒の親御さんに別事業の英語スクールを紹介されています。
そのとき、親御さんたちは上述のような「先生が勧めてくださるので~」的な反応をされるそうです。
ちなみに、英語スクールは小学生向けなので幼児教室から移行されるのだと思います。
このような、他の教室にも参加しやすい仕組みなのもポイントですね。
まとめ:複数の教室事業で成功するカギ
とにもかくにも「信頼」を深めることが一番大切です。
そして、そのときにはLINEやブログなどのSNSが活躍してくれます。
生徒さんとの信頼関係を深めるために、今すぐできることは何か?
ぜひ、それを考えてみてください。
“今すぐ”できるくらい、カンタンで手軽なことからで構いません。
今日から、1ミリでも1グラムでも信頼関係を深める工夫をはじめてみてくださいね。