僕が、クライアントの先生に“よくする質問”というのがあります。
それが、つぎの質問です。
「なぜ生徒さんは、他にも似たような教室があるにも関わらず先生の教室を選ばれたんですか?」
もちろん、先生はご自身の教室やレッスンについて、他にはない独自のレッスンをしているとお考えのことと思います。
しかしあくまで、上記の質問は“お客さま目線”での解釈とお考えください。
お客さまは、専門家ではありません
お客さまは、先生のような知識や経験をあまりお持ちではありません。
そのため、同じジャンルの教室が複数あったときそれらがどう違うのか?を明確には理解しづらい傾向があります。
その結果「似たような教室がある」という認識をされがちです。
それを踏まえての質問が、上記だったんですね。
そして、この質問に対しては多くの先生から、同じような回答が寄せられます。
それはおおよそ、つぎのような回答になります。
Q.なぜ生徒さんは、他にも似たような教室があるにも関わらず、先生の教室を選ばれたんですか?
A.いろいろ他の教室のホームページなども見たうえで、先生の教室が一番くわしくてわかりやすく書いてあったからです。
集客のヒントが隠れています
この回答には、多くの集客のヒントが隠れています。
その中でも、今回は以下の表現に注目してみたいと思います。
それは「いろいろ他の教室のホームページなども見たうえで」です。
この表現から、生徒さんは教室を選ぶ際にいくつかの教室を比較検討しているということが推測できます。
ちなみに、これをご覧の先生の近隣に同じジャンルの教室がなかったとしても、僕は比較検討されていることがあるのではないかと考えます。
例えば、お子さんに水泳を習わせるか、サッカーを習わせるか検討されるケースってあると思うんですね。
つまりこの場合は「子供向け教室」というジャンルでは同じになるんですね。
このように、水泳教室のライバルが空手教室ということがあり得ます。
ですので、お客さまが複数の教室を比較していることを、私たちは認識しておく必要がありそうです。
ライバルのことをどのくらい知っていますか?
だとするならば、先生の教室と比較されそうなライバルを知っておくことは大切です。
そして私たちは、教室を比較検討されたときに、その中から選ばれなくてはいけません。
「いろいろホームページを見たけれど先生の教室が一番よさそう」
そのような印象を持ってもらうことをめざしましょう。
そのために効果的な取り組みのひとつが「ライバルチェック」です。
ライバルチェックの方法
例えば、つぎのようなキーワードで検索をしてみてください。
「~~市 ●●教室」(例:大阪市 ピアノ教室)
上記以外でも、気になるキーワードがあれば検索してみてくださいね。
そして、検索結果の1ページ目に表示されているページを閲覧してみてください。
その際、以下の点に注目してみましょう。
- ぱっと見の印象
- キャッチコピー
- 書かれている内容
- デザイン性
- 価格 etc
こういった点を、先生ご自身の目で確かめてみてください。
また、先生のホームページにおいても上記を評価してみてください。
それらがライバルの教室よりも優れていると判断できれば、お客さまが先生の教室を選ばれる可能性は高いと言えます。
大切なことは、あくまで“お客さま目線”で評価することです。
ライバルチェックのもうひとつのメリット
さらには、このようなライバルチェックは違うメリットもあります。
例えば、こんなお悩みってありませんか?
- ウチの教室の独自性をどう打ち出せばいいんだろう?
- どのような教室を事業として行うと生徒が集まるのだろう?
- それらについて、アイデアはあるけれど絞りきれない… etc
これらは、ライバルチェックをすることでクリアになることがあります。
アイデアが明確化しづらかったり、行動に移しづらい…。
このようなときって、望んだ成果を得ることに対する“確信”が乏しい状態なのかもしれません。
僕は、このような状態になる原因のひとつは「情報不足」にあると考えています。
そこで、ライバルの情報をインプットするんですね。
それによって、さまざまなことがわかるようになってきます。
ライバルチェックからわかること
例えば、独自性だと思っていたことを、実はライバルも同じように謳っていたとしたら、それは別の独自性を打ち出すほうがよいのかもしれません。
また、ライバルが打ち出していない独自性やサービスに気づく場合もあります。
さらには、ライバルのホームページが見づらかったとしますよね。
そうしたら、自分のホームページはわかりやすく作ることを心がける。
今でも、教室の中には手作りっぽい印象のホームページがあります。
それに対して、プロが作ったホームページは見た目だけで、信頼感や好印象を与えやすくなります。
他者を知り、己を知る
以上のように、ライバルチェックを通じてさまざまな気づきが得られます。
そして、他者を通じて、自分を知ることができるんです。
これが、ライバルチェックのもうひとつのメリットです。
そして、上記のようにライバルチェックを入念に行うとアイデアや独自性に対する“確信”が深まります。
その結果、行動が促進され、成果に結びつきやすくもなります。
林修先生もライバルチェックしていた!?
最後に、こんなお話もお伝えしたいと思います。
今や、TVでも大人気の予備校講師、林修先生のエピソードです。
林先生は、もともとは数学の先生だったそうです。
でも、今は現代文を教えていらっしゃいます。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、林先生は、本格的に予備校講師を仕事にするときに「勝てる場所」として現代文を選んだとおっしゃっています。
予備校の先生には、頭脳明晰で人気の先生がたくさんいらっしゃいます。
その中で、自分が人気講師として多くの生徒を抱えるために、もっとも確実な教科はどこなのか?を考えたうえで、現代文を選ばれたそうです。
ひょっとしたら林先生も科目を選ぶ際には、入念なライバルチェックを行われたのかもしれないですね。
ということで、ライバルチェックは今までにない視点や気づきが得られる、いい機会になります。
ぜひ、お試しになってみてください。