ホームページからの入会率を高めたければ、まず考えるべきはキャッチコピーです。
ひとつの優れたキャッチコピーがあれば、その後、数年間に渡って生徒さんを連れて来てくれます。
また、ホームページの反響が芳しくない場合、真っ先に改善すべきはキャッチコピーです。
キャッチコピーを変えただけで、その他の部分が何も変わっていなくても入会率が高まります。
それほど、キャッチコピーは重要で、集客における強力なパーツなんですね。
教室専門ネット集客コンサルタントの増地 崇です
私は2004年にインターネットビジネスで起業し、これまで30業種を超えるビジネスのネット集客をサポートしてきました。
教室ビジネスはそのひとつであり、教室のための集客サポート「ツナガル」を2011年からはじめてからは、教室のジャンルだけでも25種類近くの教室をサポートしてきました。
おかげさまで15万円の講座をネットで集客する先生や、累計で500万円以上の売上げを伸ばされた先生、1年で生徒数を50名から100名近くにまで伸ばされた先生、ご自分のお弟子さんのスクールまでも満席になさった先生、今ではご自身の経験を踏まえて”ネット集客の方法”を教えておられる先生なども出てこられました。
またその実績が認められ書籍で紹介されたり、専門誌に執筆をさせていただいたこともあります。
優れたキャッチコピーを書く、3つのステップ
優れたキャッチコピーを書くためには、つぎの3つの要素が重要になります。
- 1.誰に
- 2.何を
- 3.どう
そして、この3つを明確化して行くステップが、優れたキャッチコピーを書くためのステップになります。
それでは、それぞれのステップをご紹介したいと思います。
キャッチコピー書くステップ1.誰に
キャッチコピーを読む方が、誰なのか?
つまり、対象顧客を明確化することからはじめて行きます。
あなたの教室がどういった方を対象としているのか?
男性なのか女性なのか、子どもなのか大人なのかによって、当然キャッチコピーは変わってきます。
このとき大切なのは「特定の人物にまで絞り込む」ということです。
キャッチコピーで反響を得るためには、表現が具体的であることが大切になります。
そのとき、対象とする顧客像が具体的であるほうが表現も具体的になり、結果、反響を高めることができます。
対象を絞り込むのは不安です
対象を一人に絞り込むと、反響を高められても一部の人にしか響かないんじゃないか?と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし実際は逆です。
表現が具体的であるほど、対象顧客以外の人たちも反応するようになります。
例えば、街中で「お子さんが3人以上いる20代のママに、市から10万円もらえるお得なお知らせです!」とアナウンスしているのをイメージしてみてください。
当然「お子さんが3人以上いる20代のママ」は、そのアナウンスに反応して集まって来るようになります。
しかし「お子さんが3人以上いる20代のママ」の周辺の方も動きはじめます。
例えば「ウチは子どもが2人なんですが、何ももらえないんですか?」とか「私30代で、子どもは3人いるんですけれど、何か特典みたいなのはあるんですか?」といった質問をして来る方も出てきます。
けれど、これが「ママにお得な情報です!」とアナウンスしただけではどうでしょう?
あまりにも情報が曖昧なために、興味が湧かずにスルーされてしまうと思います。
このように、表現が具体的であることは人を動かすうえでとても大切になります。
そのためには、対象とする顧客像を絞り込むことを意識してください。
キャッチコピー書くステップ2.何を
対象とする顧客像がハッキリすれば、つぎに考えるべきは「何を」です。
顧客に「何を」伝えれば、お客さまが興味を持って、入会してもらえるのか?を考えて行きます。
「何を」とは、生徒さんがレッスンを受けた後の「120%Happy」な状況を描写することです。
もしくは、生徒さんが受講することで得られる「メリット」を描写しましょう、と言われることもあります。
どちらも同じ意味だと、ご理解ください。
いずれにしても「教室に通うことで“生徒さんにとって”どんないいことがあるのか?」、「どんな得があるのか?」、「どんなに未来がHappyに変わるのか?」といったことを、読み手である“未来の生徒さん”は知りたがっています。
逆を言えば、それを伝えられなければ反響を得ることはできません。
「自分が支払うお金に対して、それに見合うだけの価値を得られるかどうか?」
お客さまが、シビアにそれを判断していることを忘れないでください。
お客さまにとっては「先生がどんな想いでレッスンをやっているのか?」よりも「自分にとって、どれだけプラスになるのか?」のほうが重要です。
そのうえで、読み手にとっての120%Happyを描写することが「正しい顧客視点」だと、私は考えます。
むしろ自分の想いばかりを伝えて、お客さまにとってのプラスになる面を描写できていないとしたら、それは改めるべきだと思います
そして実際にそのようなキャッチコピーでは、反響を得られにくい傾向があります。
例:書道教室のキャッチコピーとは?
例えば「書道教室」で考えてみましょう。
書道教室に通うとどうなるかというと、字がうまくなります。
「キレイな字が書けるようになる」ということですよね。
大事なのはここからです。
キレイな字が書けるようになった後、どんなときに120%Happyを感じるのか?を考えてみてください。
ポイントは「120%」というところです。
「100%」だと、本人も予想できたこと、つまり“想定内”ということになります。
ではなくて、その想定内を超えて本人も予想していないようなことを評価されて嬉しくなったり、予想していないような場面で評価されて嬉しくなることが「120%」になります。
例えば、どんなときに
「やったぁ!やっぱ書道教室通ってよかったな~」
と、しみじみ感じるでしょうか。
じ~んと胸が熱くなるような、温かい気持ちになれるでしょうか。
考えればいくつもあると思います。
その中で、ひとつ例を挙げると
「ふとした瞬間に、誰かにキレイな字を褒められたとき」
というのがあると思います。
特に現代はパソコンが主流ですので、社会人になるとほとんど自筆を目にする機会ってありませんよね。
だからこそ、ちょっとした封筒の宛名だったり、誰かへのメモだったりで、ふいに自筆を見たりしたときに字がキレイだと一層驚きを持って評価されると思うんですね。
書道教室に通い出してから、お友だちや職場の人などに「●●さんって、字がキレイだね!」と、褒められる。
これって、とっても嬉しくなりますよね。
書道教室に通ってよかったなぁ~って思える瞬間だと思います。
これは「120%Happy」な状況だと思うんですね。
例:ピアノ教室のキャッチコピーとは?
ピアノ教室さんの場合は、生徒さんが子どもさんのケースが多いですね。
それも踏まえて、ピアノ教室に通うとどうなるか?というとピアノが弾けるようになります。
そして、お子さんがピアノが弾けるようになったときに、お父さん・お母さんが感じる120%Happyとは何か?を考えてみてください。
お子さん向けの教室の場合は、最終的に入会する決定権は保護者の方がお持ちです。
ですので、保護者の方にとっての未来がHappyに変わることをキャッチコピーでうたうほうが、成約率が高い傾向があります。
お父さん・お母さんにとって、お子さんの成長は心からよろこばしいものです。
そして、ピアノ教室の先生からよく伺うのは、お子さんはピアノの上達とともにさまざまな“生きる力”が育まれて行くのだそうです。
学校の音楽会でピアノの伴奏を任されることで、まわりから一目置かれるようになったり。
コツコツと練習する経験によって、勉強もコツコツするようになったり。
そして、発表会やコンクールなどの本番で実力を発揮し、成果を修めることで自己肯定感が高まったり。
逆に、望ましい成果でなかったとしても、諦めずに取り組む芯の強さが育まれたり。
こうした成長をつぶさに感じられることは、お父さん・お母さんにとっては120%Happyだと思うんですね。
音楽教室のキャッチコピーとは?
また、その他の音楽教室では、大人の方も通われるケースがあります。
例えば、クライアントの先生でウクレレ教室の方などは、すべて生徒さんは大人の方です。
では、大人の方が音楽が弾けるようになることで、どんなときに120%Happyを感じるのか?を考えてみましょう。
大人の方は、日々のお仕事や家事などで忙しくて、自分のことは後回しにしがちなケースが少なくありません。
そのため、自分の時間が持てなかったり、それによって自分の好きなことが何なのか?さえ、わからなくなっておられる方もいらっしゃいます。
しかし、そのような方が音楽を奏でることや、ご自分が好きな楽器を弾ける、好きな楽曲を弾けるというのは、自分だけの時間を楽しむ経験だと思います。
それによって、ホッとできる時間、ありのままの自分でいられる時間を日常の中に見出すことができるようになります。
これも、120%Happyだと思うんですね。
優れたキャッチコピーは、感情が伴います
上記のように、「120%Happy」な状況を描写すると、読み手の頭の中に「イメージ」が湧いてきます。
そして、そのイメージから「感情」が湧いて来ます。
イメージの中で、字がキレイなことを褒められて嬉しい気持ちを先に体験しているんですね。
このように優れたキャッチコピーというのは、読み手の頭の中にイメージを描かせ、感情をも湧かせる力があります。
これをある人は「未来は、二度つくられる」と表現しました。
一度目はイメージの中、そして二度目は実際に現実としてその未来が起こるということを表しています。
120%Happyな要素を“2つ”考えましょう
まずは、ご自身の教室に通うことで「生徒さんがどんな120%Happyな状況になることができるのか?」を考えてみてください。
このときに注意すべきことがあります。
それは、書道教室の場合「字がうまくなる」というのは「120%Happy」ではないということです。
書道教室に通って字がうまくなるのは、ある意味“当たり前”のことです。
そのため「字がうまくなります」といったキャッチコピーだけでは、お客さまのメリットを満たし切れないため思ったほど反響は伸びません。
そこで「字がうまくなる」に加えて、もうひとつどんなハッピーをつけ加えられないか?を考えてみます。
120%Happyな要素が“2つ”になることで、120%Happyが実感できるようになってきます。
また120%Happyな要素が“2つ”になることで、他の教室との差別化にもなります。
つまり、結果的に反響の高いキャッチコピーになります。
お子さんが対象の場合
例えば、生徒さんがお子さんを対象とした場合なら、つぎのようなメリットが考えられます。
(字がうまくなるだけでなく)
- 家でも正座をして、ごはんを食べるようになった
- 姿勢がよくなった
- 集中力がついた
- 宿題をきっちりできるようになった
- 最後まで取り組む、ねばりの姿勢が出て来た etc
上記は、子供たちにとっての「生きる力」とも言えます。
つまり、書道を通じて「生きる力」を書道教室が育んでいることになります。
ちなみに、このような表現をした際に、一番メリットを感じているのはお子さんではありません。
お母さんです。
なぜなら、お母さんは子供に対してつぎのようなお悩みを抱えているからです。
- ごはんを食べるときの姿勢が悪い
- ごはんの食べ方がきたない
- 姿勢が悪くて、印象がよくない
- 集中力がなく、何でもすぐ投げ出してしまう
- 宿題を投げ出してしまう etc
けれど、書道を通じて字がうまくなるだけでなく、そのような日常生活までもが変わるなら書道を習わせてみたくなるはずです。
大人の方の場合
- 姿勢がよくなり、上品な立ち居振る舞いができるようになることで印象がよくなる
- 仕事やプライベートと違う時間・空間で集中することでリフレッシュでき、毎日がイキイキする
- 就職活動などでの印象がよくなる
- 周りから一目置かれるようになる
- キレイな文字から繊細な印象を与えられ、異性からモテる etc
こういったことが考えられます。
現代人が求めているのは「ありのまま」
優れたキャッチコピーを書くためには「120%Happy(=メリット)」が大切だということは、ご理解いただけたと思います。
では、読み手が何にメリットを感じるのか?を知ることができれば、さらに優れたキャッチコピーが書けるようになると思います。
ズバリ、現代人が求めていることとは「ありのまま」です。
別の言い方をすれば「自己実現」と言えます。
または「なりたい自分になれる」とも言えるでしょう。
さらには
「自分らしく」
というのも当てはまりますね。
親御さんが、子供たちの「生きる力」を育むことを望むのは、将来、お子さんが自身が望んだ人生を歩めることを願っているからです。
言い換えるなら、お子さんが「なりたい自分になれる」ことを願っているからです。
また現代社会では「ブラック企業」ですとか「ライフワークバランス」ということが、声高に叫ばれています。
そのような風潮から、会社や仕事に忙殺されることなく、自分らしく充実した人生を歩みたい欲求が非常に高まっているんですね。
数年前に大ヒットしたディズニー映画「アナと雪の女王」では、そのテーマソングも大変ヒットしたのを覚えておられる方も多いと思います。
そして、多くの方がこのフレーズを歌えると思うんですね。
「ありの〜ままの〜自分になるの〜♪」
この歌の大ヒットには、現代の時代背景が大きく影響していると、私は感じています。
ですので、キャッチコピーを書く際に「自己実現」を表現できると全般的に反響が高まる傾向があります。
このことは、ぜひお客さまの120%Happyを考える際のポイントにしてください。
キャッチコピー書くステップ3.どう
読み手のとっての120%Happyというのは、キャッチコピーを考えるプロセスでの「何を伝えるのか?」になります。
「何を伝えるのか?」が明確になったら、つぎは「どう伝えるのか?」を明確にして行きます。
その際に意識しておきたいのは「読み手に存在する“5ない原則”」です。
読み手に存在する“5ない原則”とは?
5ない原則とは、つぎのことを表します。
読み手は文章を…
- 1.見ない
- 2.読まない
- 3.理解しない
- 4.信じない
- 5.行動しない
とりわけキャッチコピーに関しては、1.と2.が重要です。
読み手は、キャッチコピーを「見ない」というのは、言い換えるなら「目にも留めない」といった感じです。
つまり、まだこの時点では読み手はキャッチコピーを読んでいません。
いくら優れたキャッチコピーを書けたとしても、目に留まらなければ、それは“書いていない”と同じことになってしまいます。
そこで、キャッチコピーを大きく目立たせたり、フォントを変えたりするなどをして目に留まりやすい工夫をするようにします。
そうやって目に留まると、読んでもらえるんですね。
読まれやすいキャッチコピーを書く2つの方法
優れたキャッチコピーを「どう書くか?」という点においては、2つ方法をご紹介したいと思います。
- 具体数で表現する
- 「お客さまの声」風に表現する
では、それぞれについて解説したいと思います。
具体数で表現する
週1回30分のレッスンで、あなたの字がこんなにキレイに生まれ変わります!
10,072名(2017年2月現在)が、すでに学んだ●●メソッドとは?
など具体的な数字で表すと、読み手にわかりやすく伝わるとともに、よりメリットのあるキャッチコピーとして伝えることができます。
「お客さまの声」風に表現する
「山田さんって字がキレイだね」って褒められました(世田谷区 山田恵子さま 30代 会社受付)
教室に通うようになってから、集中力がついてねばり強く取り組むようになりました(世田谷区 田中健斗くん 小2のお母さま)
「お客さまの声」とは、生徒さんおよび保護者の方からいただく、レッスンの感想です。
お客さまの声は、レッスンに喜んでいらっしゃる生徒さんが書かれているものなので、そこにはお客さまが感じているメリットが的確に書かれています。
ですので、お客さまの声をそっくりそのまま使うと優れたキャッチコピーになることがよくあります。
キャッチコピーだけで売り上げが3倍
冒頭で、キャッチコピーを変えただけで、他の部分は何も変えなくても入会率が高まるということをお伝えしました。
この理由は「5ない原則」と関係があります。
読み手は、ホームページに書かれている情報をすべて読んだうえで入会する・しないのジャッジをしているわけではないんですね。
冒頭のキャッチコピーで目に留まらなかったり興味を持てなかったら、そこでもう読み手は先に進まないんです。
つまり、キャッチコピーの先にどれだけいいことが書いてあったとしても、キャッチコピーで読み手に興味を抱かせることができなければ、それは読み手にとっては“書いていない”ことになってしまうんですね。
だからこそ、キャッチコピーが非常に重要になります。
そして優れたキャッチコピーがあれば、ホームページのメッセージをしっかり読んでもらうことができ、高い反響に結びつけることができます。
お客さまの声から、メリットを見つける方法
実は、お客さまの感想を集める際に“ある質問”をすることで、先生の教室が提供しているメリットを発見することができます。
それは、つぎの質問です。
当教室の他にも似たような教室がある中で、当教室を選ばれた決め手は何ですか?
お客さまは専門家ではありません。
そのため、ご自身の教室と他の教室との違いをよく理解できないことも少なくありません。
しかし、それでも他にも似たような教室がある中であなたの教室を選んでおられます。
そのように、選ばれるには選ばれるだけの理由があります。
そしてそれは、他の教室では得られないからこそ選ばれたと言えます。
よって、上記の質問をすることで他の教室との差別化され、かつお客さまが感じているメリットを発見することができます。
このように優れたキャッチコピーの原石を見つけられるかどうかで、キャッチコピーの反響の8割方がこの時点で決まって来ると言っても過言ではありません。
まとめ:入会率が高まるキャッチコピーのつくり方
- 誰に・何を・どう書くか?
- 120%Happyを描写する
- ありのままを描写する
- 5ない原則を忘れない
- メリットを見出す質問を活用する
ぜひ、あなたの教室にぴったりの思わず引き込まれるキャッチコピーを創りあげてみてください!