「音楽教室をこれからはじめようと思っていますが、効果的な集客方法が知りたいです」
このようなご相談をいただくことがあります。
そこで今回は、音楽教室における集客のポイントをお伝えしたいと思います。
教室集客の原則とは?
早速、音楽教室の集客についてお話をしていきたいんですが、その前に「教室集客の原則」について少し触れてみたいと思います。
「教室集客の原則」というのは、どんなジャンルの教室においてもこういう考え方とか、こういう取り組みをすればうまく行きますといったものです。
そして、その原則というのは3つの取り組みを指します。
まずひとつ目は「コンセプト」です。
先生の教室の特徴や他の教室さんとの違い、およびそれによってどんなお客さまにどんな満足を提供するのか?ということを端的に言語化したものがコンセプトです。
そして、コンセプトに基づいてふたつ目の取り組みとして「成約」という取り組みがあります。
実際に、生徒を募集していくうえではチラシですとか、ホームページなどで教室のことを告知すると思います。
そのときに、どんな内容を書くかによって反応を上げることができます。
そういった工夫をする取り組みが「成約」になります。
そして、みっつ目の取り組みとしては「集客」です。
見込み客の方に、チラシを撒いたりホームページを見に来てもらうことで認知を促すための取り組みです。
この3つを取り組んでいただくと、どんなジャンルの教室も生徒募集がうまく行く傾向があります。
では、それぞれの取り組みにおいて、とりわけ音楽教室さんの場合はこういった点がポイントになりますというのをここからお伝えしていきたいと思います。
音楽教室におけるコンセプトのポイント
音楽教室の場合は、その名の通り複数の楽器(音楽)を習うことができます。
ひとつの教室の中で、ピアノクラスがあったりバイオリンクラスがあったりすることと思います。
そのように、ジャンルが複数あったり、また子ども向けクラス・大人クラスといった年齢層によってクラスが分かれているケースもあると思うんですね。
さらには、それぞれの生徒さんがそれぞれのニーズをお持ちかと思います。
そうしますと、英語スクールやピアノ教室などと比べると教室が多様化しやすいという傾向があります。
このような場合、どういうコンセプトを考えるといいのか?
それは、少し大げさに言うと、先生の音楽教室に通うことで「人生が今よりも、どんな風にHappyに変わるのか?」を表現したコンセプトを考えることが大切です。
例えば、生徒のみなさんが音楽教室に通われることで、音楽を通じて自己表現力が育つのではないかと思うんですね。
または、音楽を通じて心が落ち着くこともあるかもしれません。
音楽を通じて、そういった変化が得られると毎日の生活が今までよりも豊かに幸せになるのではないかと想像します。
そのようなイメージを踏まえますと「音楽で、ありのままの個性が輝いて、もっと彩りのある毎日になります」みたいなコンセプトが表現できるかもしれません。
もちろん、技術的な面も伸びるのは間違いないでしょう。
しかし、そこだけだとを表現したコンセプトでは他の教室との違いが見出しづらいと懸念します。
お客さまが得に感じるですとか、よさそうだといった印象を与えつつ、他の教室とも違うことも加味して、上記のようなコンセプトを考えてみました。
音楽教室における成約のポイント
つづいて「成約」についてです。
改めて原則的なことをお話ししますと、成約においては「お客さまが取りやすい行動」を提案することが大切です。
結論的には「体験レッスン」ですね。
ですので、ホームページやチラシがめざすゴールというのを「体験レッスンへの集客」に定められることをお勧めします。
例えば、ホームページやチラシを見られたお客さまは、その段階ではまだほとんどの方が 直接、先生に会ったことはないと思います。
また、教室に行ったこともないでしょうし、レッスンを受けたこともないと思うんですね。
そういう状況で、実際に入会金や月謝を支払って通いつづけることを決めるのは心理的にハードルが高いことが考えられます。
そこで「まずは、体験レッスンに来ませんか?」と提案します。
そして、体験レッスンに来ていただければ、お客さまは教室に足を運んで、直接、先生に会って、レッスンを受けることができます。
そうすると、さまざまな不安点なども一気に解消ができ、安心して入会するという決断ができます。
逆に、そのプロセスを飛ばしてホームページやチラシから「生徒募集!」と大々的に謳うと、入会に結びつきづらい傾向があります。
それに対して、体験レッスンというステップをあえて設けたほうが、結果的に入会者数の増加につながる傾向があります。
ランディングページをしっかり作り込もう
では、その前提で、どういう工夫をすれば体験レッスンに申し込んでもらえるようになるのか?
とりわけネットを活用される場合には「ランディングページ」をしっかり作り込まれることをお勧めします。
ランディングページというのは、端的に言うと教室のことやレッスンのことがこのページを見れば、ほぼすべてわかりますというぐらい情報を網羅したページのことです(上写真)。
例えば、ランディングページではつぎのような情報をわかりやすく伝えるようにします。
- どういうレッスンをしているのか?
- どういう先生が教えているのか?
- どんなレッスン内容?
- レッスンはどんな風に進んで行くの?
- 通っている生徒さんは、どんな成果が挙がっている?
- 通ってる 生徒さんは、どんな感想を持ってる?
- 料金は?
- 教室はどこにある? etc
こういった情報を、ひとつのページの中ですべて伝えきるようにします。
すると、結果的に情報量が多くなるため、ページが縦長になりやすいのがランディングページの特徴 でもあります(※必ずしも長ければいいわけではありません)。
ちなみに、ホームページでは料金のページやクラス案内のページを作られるケースもあると思います。
もちろん、そういったページを作っても構いません。
ただその一方で、意外とお客さまがそれらのページへのリンク先を見つけられないということがあります。
そうすると、お客さまは自分が知りたい情報が見つけられないため、他の教室のホームページに移動されるようになります。
それよりも、ページをただただスクロールをしていたら自分が知りたいことが出てきたといったページのほうが、実はお客さまにとってはあまり考えずにできる操作だったりします。
意外とそのほうが、お客さまにとって親切だという見方もできるんですね。
それらを踏まえて、現時点ではランディングページのようなスタイルが確率的にもっとも反応が取りやすいスタイルだと考えております。
クラスごとにランディングページがあるほうがベター
ここで、音楽教室ならではのポイントとしては、クラスごとにランディングページを作ったことが望ましいということです。
音楽教室さんの場合は、いろんな楽器のクラスがありますよね。
ピアノのクラスだったり、バイオリンのクラスだったり、ボイストレーニングのクラスだったり…。
その場合には、可能なかぎりクラスごとのページを作ったほうが望ましいです。
なぜならそれは、この後、解説する「集客」に関係があるからです。
音楽教室における集客のポイント
ここでの「集客」とは、ランディングページを見に来てくれる人を集め、それによってお客さまに広く認知を促すための取り組みです。
集客において、お勧めの取り組みは「検索対策」です。
例えば、世田谷区ピアノ教室で検索をすると検索結果に世田谷区内のピアノ教室を紹介したWEBサイトなどが表示されます。
ホームページは、できるかぎりたくさんの方に見てもらいたいものです。
しかし、どれだけたくさんの方に見に来てもらったとしても、教室に通う見込み度の高い方に見に来ていただかないとなかなか申し込みに結びつきづらいものなんですね。
では「見込み度の高い方」とは、どういう人を指すのか?
これには、2つの条件があります。
ひとつ目の条件は「レッスンを習いたいと思っている」ということです。
そして、ふたつ目の条件は「先生の教室に通える地域に住んでいる」ということです。
この2つの条件を満たしていないと、どれだけホームページにアクセスが集まってもなかなか申し込みには結びつきません。
例えば、世田谷区でピアノ教室をやられている先生の教室に、習いたいと思っていらっしゃる方が問い合わせをされたとします。
しかし、その方が北海道や沖縄のような遠方にお住まいだったとしたら通えないですよね。
また、先生の教室がある地域にお住まいの方がホームページをご覧になったとしても、その方がピアノを習う意志がなければ、これも入会には結びつきづらいでしょう。
以上のことから、やはり2つの条件を満たす必要があります。
そして、その2つの条件を満たしたアクセスを集めやすいのが「検索対策」なんですね。
検索対策が効果的な理由とは?
「世田谷区 ピアノ教室」というキーワードで検索をする方は、どんな意図があってこのようなキーワードを入力されていると思いますか?
それはおそらく、多くの方が「世田谷区内で、どこかいいピアノ教室がないだろうかな?」という意図だと推測されます。
つまり、世田谷区内のピアノ教室を探すために検索している可能性が非常に高いと言えます。
また同時に、このキーワードで検索する方は世田谷区内の教室に通える地域に住んでいる確率も非常に高い傾向があります。
ですので、先ほどからお伝えしている“2つの条件”を満たしている方が集まりやすいキーワードと言えます。
このように、先生の教室がある「市区町村名」と「レッスンのジャンル(例:ピアノ教室)」を組み合わせたキーワードの検索結果に先生のホームページが上位表示されていたらどうでしょう?
そこからクリックして、教室を知って、体験レッスンを受けられる可能性が期待できますよね。
上位表示をめざすキーワードが重要
しかしここで、音楽教室ならではのポイントがあります。
それは、意外とお客さまが「音楽教室」というキーワードで検索されないということです。
ピアノを習いたければ「ピアノ教室」と入力されますし、バイオリンを習いたければ「バイオリン教室」と入力されます。
ですので「〜〜市 音楽教室」といったキーワードで上位表示をしたとしても、あまり集客成果が見込めないことが考えられます。
それを踏まえて、先生の教室に生徒を集めるなら「〜〜市 ピアノ教室」、「〜〜市 バイオリン教室」、「〜〜市 ボイストレーニング教室」といったキーワードで上位表示をめざすべきです。
そして「〜〜市 バイオリン教室」というキーワードで上位表示をめざす場合、先生のホームページの中にある「バイオリンのクラス」のランディングページで検索対策を行うことが望ましいでしょう。
検索対策は、上位表示をめざす“キーワードごと”にページを作って対策したほうが上位表示されやすい傾向があります。
逆に、1つのページで「〜〜市 ピアノ教室」、「〜〜市 バイオリン教室」、「〜〜市 ボイストレーニング教室」という3種類のキーワードの検索結果に上位表示させることは容易ではありません。
そのため、1種類のキーワードに対して対応するランディングページを作るのが検索対策として望ましい方法と言えます。
実は、これが先ほど成約の解説で「クラスごとにランディングページを作るほうが望ましい」とお伝えした理由でもあります。
多様化する検索対策
検索対策は、近年、非常に多様化してきております。
例えば、Google検索では最近になって検索結果の比較的上位に地図が表示されるようになりました。
この地図は何かと言うと「Googleマップにおける検索結果」です。
Googleマップの検索結果が、Google検索の中に一部表示されるようになってきたんですね。
例えば「世田谷区 ピアノ教室」というキーワードの検索結果には、そのキーワードと関連性の高い地域の地図を出して、かつその地域にあるピアノ教室を表示しています。
ちなみに、地図の検索結果は広告を除けば上位3つのみが表示される仕組みになっています。
ですので、地図検索においても先生の教室を表示させるには上位3つ以内に入れるような対策を取る必要があります。
あおn、Googleマップの検索結果にご自身の教室を表示させるためには、あらかじめ「Google ビジネスプロフィール」という無料のサービスに登録することが必要になります。
そのうえで、上位表示させるための対策を行います。
YouTubeは上位表示されやすい
多様化する検索対策のふたつ目として「YouTube」を紹介いたします。
検索対策と比較的相性がいいのが、YouTubeなんですね。
そのため、検索結果にYouTubeが表示されることが増えているんです。
ですので、スマホなどで撮影した動画をYouTubeにアップして、検索対策することで検索結果に 先生のYouTubeが表示されることが期待できます。
しかもYouTubeは、動画をアップしてから短期間に検索結果に表示される傾向があります。
検索対策というのは、一般的にはページを作成して検索結果に表示されるまでにタイムラグがあるものなんですね。
しかし、YouTubeに関しては動画をアップしてから検索結果に表示されるまでの時間が一般的なページよりも早いように感じます。
即時的に認知を促しやすいという面でも、YouTubeをお勧めしております。
Instagramで検索する人たち
近年は、GoogleやYahoo!以外のメディアでも検索されるケースが増えてきています。
その代表的なメディアのひとつが「Instagram」なんです。
Instagramには、検索できる画面があります。
そして、Instagramでの検索においても「地域名+教室のジャンル」を組み合わせたキーワードで検索される傾向があります。
例えば「藤沢市 フラダンス教室」というキーワードで検索すると、そのキーワードに関連性の高い Instagramが一覧で表示されます。
このとき、Instagramの特徴として検索結果に写真だけじゃなくて動画も表示されます。
Instagram「リール」という“ショート動画”の機能があり、それが表示されるんです。
動画なので、検索結果の画面でもつねに映像が動いています。
しかも動画は、写真よりも表示エリアが縦に広いんですね。
そのため、リールが検索結果に表示されると目立つのでタップされやすい傾向があります。
そして、動画をきっかけに教室を知ってもらうことにつながります。
ちなみに、2023年時点、Instagramのユーザー数は増加傾向にあります。
それも手伝って、Instagramで検索をするユーザーが増えてきています。
そういった背景もあり、教室の認知を広げるきっかけとしてInstagramでの検索対策もお勧めしております。
生徒募集の仕組みづくりが大切!
整理しますと、現代の検索対策は大きく分けて4種類あります。
- 通常の検索対策
- 地図検索
- YouTube
この中で、通常の検索対策以外は、それらのメディアからランディングページに誘導することが大切です。
それらは、教室のことを知っていただくきっかけの役割を担っています。
ただ、それらのメディアだけでは十分に教室のことが伝えきれない面も否めません。
そこで、ランディングページに誘導するようにします。
ランディングページをしっかりと作り込み、教室のことをしっかり伝えられていれば、そこから体験レッスンに結びつけることができます。
ですので「検索対策→ランディングページ→体験レッスン→入会」といった生徒募集における一連の仕組みが、実際に生徒を集めるうえで非常に重要になります。
以上が、音楽教室における生徒募集のポイントになります。
お役立ていただければ、幸いです。
先生の教室がますますご発展されますことを、願っております。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。
追伸
このブログの内容を、以下の動画でもご覧いただけます。
また、教室集客の原則については以下のブログまたは動画でご覧いただけます。