「ロングテールSEO」
あまり聞き慣れない言葉ですね。
しかし、今インターネットを使った集客方法で、着実な成果をあげているのがこの「ロングテールSEO」という手法です。
例えば、これをご覧の先生のホームページが「英会話スクール」というキーワードでYahoo!やGoogleで検索をすると検索結果で1位に表示されたとします。
また、先生のホームページにおいて、何か別のページが「英会話スクール 沖見町」というキーワードの検索結果で、1位に表示されたとします。
ちなみに「沖見町」とは、山口県周南市沖見町のことです(沖見町を選んだことに深い意味はありません:笑)。
どちらのキーワードで上位表示をめざすべきか?
「英会話スクール」からは、1日に100人近い方がホームページに訪れることがわかりました。
そして「英会話スクール 沖見町」からは、1日に1人だけホームページに訪れることがわかりました。
もし先生なら、どちらのキーワードで上位表示をさせたいですか?
多くの先生が「英会話スクール」とお答えになると思うんですね。
しかし「英会話スクール 沖見町」のように、1日に1人しか集まらないページを、他にも100ページ持ってたとしたらどうでしょう?
100人集まるページが1ページ
1人集まるページが100ページ
数字上は、同じだけの人数を集めています。
しかし数字上は同じでも、実は大きく違うところがあります。
ロングテールSEOのメリット
ズバリ、大きく違うのはアクセスの「質」です。
もう少し具体的に言うと、1人集まるページが100ページのほうが入会する見込み度の高いアクセスなんですね。
検索キーワードというのは、具体性があるものほど質の高いアクセスが集まる傾向があります。
そして、具体性があるキーワードとは「英会話スクール 沖見町」のように、二語以上で構成されている複合ワードのことです。
「英会話スクール 沖見町」というキーワードは、英会話スクールでもとりわけ“沖見町”にある英会話スクールについての情報を探していることが想像できます。
そのため、複合ワードでの上位表示は質の高い見込み客を集めることができます。
ロングテールSEOのデメリット
しかし、デメリットもあります。
それはおわかりのとおり「アクセスが少ない」ということです。
質は高いが、アクセスは少ない…
それを解決する方法が「ロングテールSEO」です。
つまり考え方としては、1日1人集まるページを複数ページ作成するという方法です。
そのため、僕は「スモールワード」での上位表示を狙うことをオススメしています。
「スモールワード」は、ライバルはほとんどいません。
なので、基本的なSEO対策を施したページを作るだけですぐに上位表示されてきます。
ネット集客の優先順位
ちなみに、ネット集客においては集客方法を分散させておくことが大切です。
なぜなら、SEOなどは定期的にルールが変わるので、それによって順位がいきなり圏外に消えてしまうことも起こるからです。
そのため、理想的にはSEO対策・ネット広告・アメブロ・Facebook・YouTube・インスタグラムといった複数の媒体を使いながら生徒募集できることが望ましいと考えます。
しかし、いきなりすべてを実行することは大変です。
そこで、まずはロングテールSEOを行いながら、同時にネット広告でアクセスを集めはじめることをお勧めいたします。
SEO対策は、すぐに上位表示されるわけではありません。
ですので、アクセスが集まりづらい時期には、ネット広告を併用して今すぐ見込み度の高いアクセスを集めるようにします。
ネット広告は、SEOについで見込み度の高いアクセスが集めやすい媒体です。
そのつぎに、各種SNSからの集客という順番で実行されるとよいかと思います。
ロングテールSEOのはじめかた
先ほどの集客方法の分散化という観点から、SEO対策においてはさまざまなキーワードで上位表示することをめざすべきです。
それが「ロングテールSEO」ですね。
ロングテールSEOでは、まず見込み客の方がどんなキーワードを検索するのか?を考えてみます。
もっともスタンダードなキーワードは、以下です。
教室のジャンル + 地域名
例えば、東京都世田谷区にある学習塾さんであれば「学習塾 世田谷区」といった感じです。
しかし、見込み客の方が検索するキーワードはそれだけではありません。
上記の学習塾を例に考えると、以下のようなキーワードもありそうです。
- 学習塾 桜新町(←駅名)
- 学習塾 上馬(←地名)
- 学習塾 世田谷区 中学生(←学年)
- 学習塾 世田谷区 個別(←指導形態)
- 学習塾 世田谷区 〜〜学園(志望校名)
ちなみに、先生の商圏内に他にも駅が複数あるなら「学習塾 + 駅名」がすべてキーワードの候補になります。
地名や学年、指導形態、志望校名も同じ考え方です。
つまり、対策するキーワードがたくさんあるということがおわかりかと思います。
ぜひ、これをご覧の先生も、ご自身の教室に置き換えて、見込み客の方がどんなキーワードで先生の教室を探すだろうか?を考えてみてください。
ダメなSEO対策をやっていませんか?
先ほど挙げた“キーワードごと”に対策したページを作成するのが、ロングテールSEOの大前提となります。
例えば「学習塾 桜新町」というキーワードで上位表示をめざすためのページを作成します。
また「学習塾 上馬」というキーワードで上位表示をめざすためのページを作成します。
最近では「SEO対策」は、ネット集客の手法として広く知られるようになってきています。
ですので、SEO対策を実行されていると思われる、さまざまな教室のホームページを見かけることも少なくありません。
ただ、僕の実感だけで申し上げるなら、そのうちの7割くらいは“ダメなSEO対策”をされています。
実際には、ダメなSEO対策はいくつか種類があります。
その中で、とても多いなと感じるのは「ひとつのページで、さまざまなキーワードを対策しているケース」です。
例えば、そのようなホームページのタイトルを見ると、つぎのようになっていたりします。
●●学習塾(世田谷区・渋谷区・目黒区・川崎市・杉並区・三鷹市)
このように、市区町村名が複数記述されているケースはよく見かけます。
都心部などでは、たしかに電車や高速を使えばわり通える地域は広がると思うんですね。
そのため、上記のようなタイトルをつけることで「学習塾 世田谷区」や「学習塾 渋谷区」といった感じで「学習塾」と上記に記述した「市区町村名」を組み合わせたキーワードで上位表示させたいのだと思います。
しかし、これは得策ではありませんし、結果的にも上位表示できるのは「学習塾 世田谷区」とうまく行って「学習塾 渋谷区」くらいまでです。
この場合は、先ほどもお伝えしたとおり上位表示させたいキーワードごとに対策したページを作成する必要があります。
そうしながければ、場合によっては上位表示しないだけでなく過剰なSEO対策として順位を大きく落とされてしまいかねません。
キーワードから、何を知りたがっているのか?
検索キーワードを見ると、そのキーワードで検索するユーザーの“意図”を察することができます。
例えば「学習塾 世田谷区」というキーワードなら「世田谷区内の学習塾を知りたい」という意図で検索していることが推測できます。
また「学習塾 世田谷区 個別」は「世田谷区内で個別指導の学習塾を知りたい」という意図が推測できます。
そして、このような検索の意図をくみ取ったうえで、ページづくりを行う必要があります。
例えば、学習塾の先生が「学習塾 世田谷区 個別」というキーワードを対策するなら、そのページには「世田谷区内にある学習塾で個別も対応している」ということを明記する必要があります。
もちろん、それ以外にも見込み客が知りたがっている情報をページ内には盛り込む必要があります。
言い換えるなら、どんな情報を知ることができれば安心して先生の学習塾に問い合わせや申し込みをしてくれるか?を考えてみてください。
そしてそれは、以下のような情報です。
- どんな生徒が通っているのか?
- どんな先生が教えてくれるのか?
- どんな雰囲気の教室なのか?
- 世田谷区のどこにある学習塾なのか?
- 授業カリキュラムは?
- 体験レッスンのあんない
- 料金は? etc
ダメなSEOその2:重複コンテンツ
「学習塾 世田谷区 桜新町」のように、駅名ごとに対策するページを作ることが大切だとお伝えしました。
しかし、それをした場合に「学習塾 世田谷区 桜新町」を対策したページと「学習塾 世田谷区 駒沢大学」を対策したページの内容がほとんど変わらないというケースがあります。
駅名だけを変えて、あとは中身がまったく同じというケースです。
これは、SEO対策においては「重複コンテンツ」として見なされる場合があります。
どうしても、駅名ごとに対策した場合には内容が重複せざるを得ないこともあります。
しかし、駅名以外すべて内容が同じというのは望ましい対策ではありません。
せめて、内容の半分以上はページごとに内容を変えておくべきです。
その場合には、桜新町界隈から通っておられる生徒さんの成績アップ事例を掲載したり、駒沢大学界隈から通っておられる生徒さんの事例を掲載したりします。
そうすれば、内容の重複を回避して、かつ見込客の方が知りたい情報も提供できます。
ロングテールSEOってでも大変じゃない!?
ここまでお伝えすると「ロングテールSEOって大変そうだ」と思われたかもしれません。
たしかに、手間のかかる取組だと思います。
しかし実は、ロングテールSEOはネット集客のもっともスタンダードな取り組みであると言っても過言ではありません。
なぜなら、ロングテールSEOで着実の業績を伸ばしている代表的企業がAmazonだからです。
その証拠に「炊飯器 象印(←ブランド名)」というキーワードで検索をしてみてください。
検索結果の1ページ目に、Amazonのページが表示されています。
つぎに「4Kテレビ ソニー」で検索をしても、やはり検索結果の1ページ目にAmazonのページが表示されています。
家電以外には「ギター 弦 フェルナンデス(←ブランド名)」でも検索してみてください。
やはり、Amazonのページが検索結果の1ページ目に出てきています。
キーワードによっては、1ページ目に広告も含めて3つもAmazonのページが出てくるといったこともあります。
このように、Amazonという企業は今やあらゆるキーワードの検索結果に上位表示されています。
そしてAmazonは、月の売り上げの8割が月に1個程度しか売れないような商品ばかりなのだそうです。
たとえ月に1個しか売れない商品でも、そのような商品を何十万点と取り扱っていたとしたら、その売上額は相当なものです。
Amazonは、このような手法を昔から実行しており、今もそれを継続しています。
企業規模は異なれど、そこから学ぶべきものは大きいと思います。
すぐには成果が見えづらいものではありますが、長い目で見ると、先生の教室の集客を安定化させるとても根幹的な手法と言えます。
ぜひ、ロングテールSEOをはじめませんか?