生徒募集には、ポスターだけでなくホームページなどに誘導する「メディアミックス戦略」が有効です。
ポスターが生徒募集において、どのような役割を果たすのか?どういった場合に効果的なのか?を理解しておくと、より一層ポスターを生徒募集に活用していただけるはずです。
これからお伝えする「生徒募集成功とポスターの関連性」は、つぎの方に読んでいただきたいと思って書きました。
- 新規で教室を立ち上げ、生徒募集されたい方
- 生徒募集がうまく行かずにお困りの方
- 効果的な生徒募集法を知りたい方
教室の生徒募集において、こんなお悩みを耳にします。
- 広告を打っても生徒が集まらなくなってきている
- 効果的な生徒募集の方法が知りたい
- 立地が悪いので生徒が集まらない
- 生徒募集のためには、何をすればいいかわからない
- 生徒募集には、ホームページ・ブログ・チラシ、何からはじめればいいかわからない etc
率直に申し上げると、ポスターが生徒募集において必要かと言われると必ずしも必要ではないと思います。
事実、私のクライアントの教室などは、ポスターは使わずにホームページ経由で生徒さんが集まってきています。
もしこれをお読みの先生が、生徒募集のためにポスターの活用をご検討であれば、また、生徒募集にできるかぎり手間やコストをかけたくないとお考えなら、ぜひ2,3分ほどお時間を取っていただき、これからお伝えすることをご覧いただければと思います。
読むだけで、生徒募集のヒントを掴んでいただけるはずです。
教室生徒募集の専門家、増地 崇です
私は2004年にインターネットビジネスで起業し、これまで30業種を超えるビジネスのネット集客をサポートしてきました。
そして2011年より教室のための集客サポート「ツナガル」をはじめました。
もともと私が教室のネット集客をはじめたきっかけは“母”でした。
私の母は、私が幼いころから母の父(私の祖父)が約40年前に創業した学習塾を引き継ぎ、塾長をしておりました。
母は毎日のように昼夜問わず綿密に授業の準備を行い、日々の授業に当たっている姿を間近で見てきました。
今振り返ると、私が学生時代の頃などは仕事と家事との両立は大変だったと思います。
そのような経緯を経て、私がインターネットビジネスをはじめて「ネット集客」のスキルを身につけて行くと「ネット集客で母の塾を手伝って上げたい」と自然と思うようになりました。
そしてホームページを作り、ネット集客に取り組んだ結果、ネットからの入会者を得ることができました。
下に載せております、ネットコンサルタントの平賀正彦先生のご著書「ネットの稼ぎ方入門」では、私の母の学習塾のネット集客事例が紹介されました。
またコンサルティングにおいては、おかげさまで15万円の講座をネットで集客する先生や、1ヶ月で30名の生徒さんを集められた先生、さらには1年で生徒数を約2倍にされた先生も出てこられました。
そしてそういった実績が認められ、専門誌に執筆をさせていただいたこともあります(下記写真右)。
生徒募集のポスターはどこに掲示しますか?
まず教室の場合、ポスターを掲示する場所というのは多くが「教室の前」だと思うんですね。
多くのケースにおいて「教室の前の道に面した場所」に掲示されることと思います。
そのように教室の前の道に面した場所に掲示するポスターは、当然、前の道を通る方が目にすることになります。
そうすると、車や自転車などで通り過ぎる方もいらっしゃると思うんですね。
またポスターを掲示した場所と、道ゆく人との間に距離があることも考えられます。
このように、まずはポスターを「どこに掲示するのか?」
そして「誰がそれを見るのか?」を理解しておきましょう。
生徒募集におけるポスターの役割とは?
ずばり「認知」を促すためと言えます。
マーケティング用語で「AIDMA(アイドマ)の法則」というのがあります。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、これは顧客の心理の変遷を表したものなんですね。
つぎの単語の頭文字を合わせたのが「AIDMA」になります。
- Attention(認知)
- Interest(興味)
- Desire(欲求)
- Memory(記憶)
- Action(行動)
このような心理の変化を経て、お客さまが申し込みに至ると考えられているのが「AIDMAの法則」です。
そして、先ほどもお伝えしたようにポスターの役割というのは「認知」が大きいと言えます。
お客さまは、教室を知らない
私の母が学習塾を長年やっていることを、先ほどお伝えしました。
母の学習塾は、もともと約40年前に母の父(私の祖父)が創業した学習塾だったんですね。
ですので卒業生も大変多く、地域では老舗の学習塾だったんです。
そのため、地域の方たちには十分に認知されている学習塾だと思っていたんです。
しかし母が以前に保護者の方から、入会されて半年後くらいにこんなことを言われたそうです。
「こんないい塾が近くにあったなんて、全然知りませんでした」
その方は、最近この地域に引っ越して来たわけではありませんでした。
もうずっと、その地域にお住まいだった方だったんです。
にも関わらず、地域の方たちには母の学習塾は認知されていませんでした。
もちろん、先生の教室が母の学習塾と同じとは思っていません。
しかし“あえて”、母の学習塾と同じように先生の教室が「私たちが思っている以上に、認知されていない」と考えてみることを、私はオススメしたいと思います。
なぜなら、あえて「認知されていない」という前提に立って「どうすれば認知してもらえるだろう?」と発想を転換していただくことで、結果的に効果的な販促アイデアを着想することができると考えるからです。
認知を高めるポスターの役割とは?
それは2つ役割があります。
ひとつは「認知」を促すこと。
つまり、ポスターを通じて「ここは○○教室なんだ」というふうに認知してもらうことです。
そしてもうひとつは「“興味”を抱かせはじめること」です。
先ほどの「AIDMAの法則」を思い出してください。
はじめはAttention(認知)で、そのつぎがInterest(興味)でした。
ポスターを通じて、まず教室について認知しはじめたお客さまは、つぎにはこんな気持ちを抱きはじめるようになります。
- ここってどんな教室なの?
- どんな人が通っているの?
- どんな人が先生なの?
- 私も身につけられるかしら?
- 月謝はいくらぐらい? etc
このように教室について「詳しく情報が知りたい」と思っている状態がInterestの段階です。
そして、ポスターはAttention(認知)を促すだけでなく、Interest(興味)へとつなげる役割も担っています。
生徒募集ポスター作成のポイント
以上を踏まえると、ポスター作成ではつぎのポイントを意識してみるとよいでしょう。
- 何の教室かがわかること
- 受講するメリットがわかること
- パッと見てわかること
一番大切なことは「パッと見てわかること」です。
ポスターを掲示するのが教室の前の道に面した場所であるなら、先にもお伝えしたように誰が・どんな状況でそのポスターを見るのか?を忘れてはいけません。
教室の前を通りゆく人がポスターを見るわけですから、その方たちが通り過ぎるまでにポスターに何が書かれているのか?がわからなければいけません。
それは、車で通り過ぎる人や離れた場所からポスターを見る人であってもです。
そう考えると、小さな文字であれやこれや書いても読むことができません。
大きな文字で、少ない文字数で端的に伝える必要があります。
ですので「認知」を促すポスターには、単純に「ピアノ教室」とか「パン教室」といったことを書いておくことが有効です。
そして、それに加えて「受講するメリット」が端的に書かれていることが望ましいです。
「受講するメリット」は、認知のつぎの段階である「興味」につながる効果が期待できます。
ただ、これも端的に伝えることが大切です。
例えば「少人数指導」や「個人レッスン」、「体験レッスン受付」、「はじめてでも上達!」といった表現が望ましいでしょう。
ポスターとメディアをミックス
実はポスターが果たせる役割というのは、ここまでです。
なぜなら、お客さま「興味を持つと「より詳しい情報」を求めるようになるからです。
しかしポスターでは紙面の制限もあり、そこまでの詳細な情報を伝えることはできません。
ポスターが果たす役割というのは、どうしても「興味」へ“つなげる”までに留まります。
もし仮に、ポスターで詳細な情報を伝えることができたとしても、おそらくその場合は文字サイズが小さくなり本来果たすべき「認知」の目的から外れたポスターになってしまうでしょう。
お客さまは必ず「認知」の段階を経て「興味」に移ります。
ですので、ポスターには「認知」および「興味へ“つなげる”」役割にだけ徹してもらいましょう。
そこでポスターを通じて「興味」を持ってくれた方に、詳細な情報を受け取れる方法までをポスターで伝えるようにします。
では、その詳細な情報を得られる方法とは何か?
私が一番有効だと考えるのは「ホームページ」です。
ポスターを通じて、ホームページがあることも「認知」してもらうようにしましょう。
方法としては、ポスターに「検索窓」の記載しておきます。
つづきはWebで
この手のメッセージは、最近のチラシやポスターなどではよく見かけるようになりましたよね。
検索窓を載せる際には、先生の教室名も記載しておきます。
それを見た方は、先生の教室名で検索をすれば教室のホームページを見ることができることに気がつきます。
現代は、多くの方がスマホを持っていますので、場合によってはその場でスマホで教室のホームページを見られる方も出てくるでしょう。
また、ホームページなどのネットの媒体であれば紙面や文字数の制限がありません。
ですので、お客さまが知りたい情報を十二分に伝えきることが可能です。
そうすると「興味」を経て、さらにDesire(欲求=行ってみたくなる)やMemory(記憶して、他の教室と比較をする)、そのうえでのAction(行動=申し込み)までに結びつけることができます。
生徒募集のためのポスター作成:まとめ
ポスターは「認知(Attention)」が一番の役割。
そこから「興味(Interest)」に“つなげる”ことができれば、十二分に役割を果たしています。
そしてホームページは、Interest(興味)以降のステップへと進めてくれる効果が期待できます。
そのようにして、生徒募集にポスターとホームページ(ネット)を組み合わせて活用すると生徒募集の効果を高めることができます。
ちなみに実は、ホームページであればAIDMAの一連のステップを完結させることができます。
そのため、私のクライアントの先生の多くはホームページのみで生徒募集活動をなさっておられます。
しかし、ポスターは今回お伝えしたような「役割」や「目的」を理解しておけば、ホームページと組みわせて使うことで大きな効果をもたらすことができます。
ポスターは、必ずしも必要ではないと冒頭に私はお伝えしました。
しかし、ポスターを作成できるならやるに越したことはありません。
ぜひ、地域の方々の認知が深まるポスターを作成されることをオススメいたします。