「売上が伸びない本当の原因は、自己否定かもしれない」というテーマでお話をしてみたいと思います。
このテーマは、僕自身もかなり長い間、分からなかったことです。
これまで、たくさんの教室の先生方や経営者の方をサポートしてきました。
その中で感じるのは、本当に皆さん、すごく努力されているということです。
価値ある能力やスキルをお持ちの方もたくさんいらっしゃいます。
ご自身の教室経営に対して、真剣に向き合い、懸命に頑張っていらっしゃる方たちを、これまでたくさん見てきました。
ただ、そういう先生方ほど、なぜか苦しそうなんですよね。
なぜ、価値ある先生ほど苦しんでしまうのか

価値はある。
知識もある。
技術も高い。
お人柄も大変素晴らしい。
それなのに、お金を受け取れなかったり、ご自身のことを発信できなかったり、どこか自信が持てなかったりすることがあります。
その結果、うまく集客できなかったり、売上が止まってしまったり、低迷してしまったりする方たちを見てきました。
自分で言うのも少し気が引けるのですが、実は僕自身も、もともとはかなりそういう傾向がありました。
だから今日は、能力不足やノウハウ不足ではなく、もっと深いところにある構造についてお話ししてみたいと思います。
もし今現在、頑張っているのに苦しいと感じている方。
自分に価値があるような気がしない方。
お金を受け取ることに怖さや抵抗感がある方。
現状、うまく集客ができていなかったり、そのための発信自体が止まってしまっている方。
そういう感覚をお持ちの方には、今回のお話はかなり関係のある内容になるのではないかと思います。
まず、僕自身が強く感じていることがあります。
本来はとても価値のある人、周りから見たら「本当にすごいですよね」と言われるような先生ほど、実はご自分に対して大変厳しいところがあるということです。
そして、どこか自分に自信が持てないという感覚もお持ちのように感じます。
意外と、そういうタイプの先生は多いように思います。
ただ、繰り返しますけれども、そういう先生方は本当にめちゃくちゃ努力されています。
本を読んで学ばれたり、講座に参加して学ばれたり、自己投資をしてご自身の技術を磨かれたりしています。
そういう努力を、ずっと続けてこられているんですよね。
けれども、ご本人の中には常に「いや、まだまだだ」「自分なんて」という気持ちや感覚があるようなんです。
価値を磨いても自信が持てない理由

ここで面白いのは何かというと、そういう「自分なんてまだまだです」という気持ちや感覚をお持ちの方は、ご本人としては「だからこそ、もっと自分の価値を磨くことができれば、もっと自分の価値を高められれば、自信が持てるはずだ」と思っていらっしゃるんですよね。
だからこそ、さまざまな学びや自己投資を一生懸命されるわけです。
では、実際にそれによってどうなるのか。
実際には、どれだけ価値を磨いたとしても、価値はどんどん磨かれていくものの、「自分はまだまだだ」という自己否定の部分は変わらないんですよね。
それゆえに、どれだけ価値が磨かれてすごくなっても、周りから「すごいですね」と評価されたとしても、それを素直に受け取れないんです。
どこかで「いやいや、自分なんてまだまだなんです」という反応になってしまうんですよね。
これは、ご本人の中にかなり根深く、そういう感覚が根づいてしまっているのだと思います。
しかも、それがあまりにも深く自分の中に落とし込まれているので、それが当たり前になってしまっています。
そのため、自分が自己否定的であることにすら気づいていないことが多いんですよね。
そういう方は、本当に努力することが当たり前になっていたりします。
でも、その「努力することが当たり前」という気持ちのさらに奥を見ていくと、「こんな今の自分なんかではダメなんだ」という自己否定の気持ちがあるんです。
だから努力しなければいけないという、気持ちの連鎖やつながりがあるんですよね。
今の自分ではダメだという感覚が根底にある。
それが行動の源泉になっているケースがあるんです。
自己否定が生み出す集客と売上のブレーキ

ただ、自分はダメだという感覚が根深くあると、自分の価値を提供したい、たくさんの生徒さんに集まってもらいたい、多くの人にレッスンを提供したいという気持ちがある一方で、どこか自分を表現することや、ホームページやSNSで情報を発信することに怖さを感じたり、抵抗感を持ったりします。
あるいは、自分のレッスンに値段をつけることに対しても抵抗感がある。
さらに言えば、高額なレッスン料を受け取ることができない。
ご自身は、そのスキルを身につけるために、いろいろなところへ行き、高額な講座で学んできている。
それなのに、いざご自身がそれを提供する側になったときに、同じような金額を値づけできない。
提案できない。
見方を変えれば、それだけの価格のお金をご自身が受け取ることができないということがあるんですよね。
そして、そういう自分がさらにダメだと思って、また何かを学びに行き、自己投資を繰り返すわけです。
それを繰り返すとどうなるかというと、やはり現実的には苦しくなります。
そういうマイナスのループが起こっている先生もいらっしゃるわけです。
その根底にあるのが、やはり「自分なんてまだまだ」「自分なんてダメなんだ」という自己否定的な感覚や気持ちだと思います。
自己否定の背景にある幼少期の体験

では、どうしてそこまで自分のことを認められないのかということです。
ここは結構重要になってきます。
もちろん、いろいろな要因が考えられますし、個人差もあります。
ただ、ひとつの例として多くの方に当てはまりやすいのは、幼少期の影響です。
小さい頃の経験が、やはり大きいと思うんですよね。
たとえば、小さい頃にご両親や周りの大人から、すごく厳しく育てられた。
何かをしたときにうまくできなくて失敗し、そのときに叱られた。
あるいは、ご両親や周りの人たちから大きな期待をかけられ、それに応えなければいけなかった。
そして、応えられなかったら怒られる。
または、「ちゃんとしなさい」と言われて育った。
こういう経験が積み重なっていくと、「そのままの自分ではダメなんだ」という感覚や前提を持ちやすくなってしまうんですよね。
そうなると、自分の価値を自分で認めたり、自分の価値はこうだと自分で決めたりすることができなくなっていくことがあります。
言い方を変えると、「誰かが自分を認めてくれたらOKなんだ」とか、「誰かが自分のことを怒らなければ大丈夫なんだ」という感覚になっていく。
逆に、怒られてしまう自分はダメなんだ、というふうに、自分の価値を他の人に決めさせることが起こってくるんですね。
自分に価値があるかどうかの基準が、他者に明け渡されてしまう。
これを、ここでは「他者基準」と言ってみます。
他者基準が教室経営に与える影響

この他者基準の状態は、教室経営やビジネスにかなり影響を及ぼします。
たとえば、世の中的には不況や物価高ということが、今どんどん起きていますよね。
そしてそれが、ニュースなどで報道されています。
景気が冷え込んでいる。
物価がどんどん上がっている。
それに関連して、経済が厳しくなっている。
そういう情報を見聞きすることは、日常的にとても多いと思います。
他者基準の方は、そういう情報が自分の中に入ってくると、無意識のうちに「ああ、みんなが大変だと言っているから、自分も大変になるんだ」と、周りの基準を自分の中に入れてしまうんですよね。
そして、「今は厳しいから動いてはいけないんだ」と思ってしまう。
「周りが動いていないから、自分も動いてはいけないんだ」と、周りに合わせ始めるんです。
けれども本当は、自分の未来や自分の人生は、自分で作れるはずです。
にもかかわらず、「周りがこうだから」という世の中の空気に、わざわざ自分を合わせに行ってしまうんですよね。
その結果、自分の教室の売上を低迷させてしまったり、自分の経済状況を自分から厳しくさせていってしまう。
そういうケースは、かなり多いように思います。
自己決定感を失うと発信できなくなる

そういった、他者基準になってしまう方、自分を否定的に捉えてしまう方の特徴として、もう一つあるのが「自己決定感」です。
自己決定感というのは、その名の通り、自分で決めている感覚のことです。
人生を自分で作っている感覚、と言ってもいいかもしれません。
僕は、それを自己決定感と考えています。
他者基準の方は、この自己決定感がどんどん失われていくんですよね。
これにも、幼少期の経験が影響していることがあります。
たとえば、小さい頃に「自分はこうするんだ」と決めて行動したときに、それに対して叱られた経験がある。
あるいは、自分で決めて行動したけれど、失敗して傷ついた経験がある。
もしくは、自分で決めて行動しようとしたことに対して、「やめなさい」と反対されたり、否定されたりした経験がある。
そういう経験が多い方は、「自分で決めることはできないんだ」と、自己決定することを諦めていくんですね。
そして、自己決定をやめて、周りに合わせ始めます。
すると、無意識のうちに、「自分の人生がうまくいくかどうかは、周り次第なんだ」という前提が、どんどん強化されてしまうんです。
それが強化されると、大人になったときに、自分を打ち出していくことができなくなります。
自分を表現していくことができなくなります。
ですから、先ほども少しお話ししましたけれども、ホームページやSNSで、ご自身のことやご自身の教室のことを、なかなかうまく発信できなくなります。
発信することに抵抗感が出てきます。
発信するにしても、当たり障りのない内容にしようとします。
本当はこういうことを表現したいんだけれど、という本音を隠しながら発信してしまうんですよね。
そうすると結果的に、他の教室と何が違うのか。
先生の教室に行くと、どういうふうになることができるのか。
そういった、お客様が知りたいことや、お客様が魅力に感じることが、なかなか伝わっていきません。
そのため、お客様としては「申し込もう」という気持ちになりづらいわけです。
ビジネスは自己表現である

ビジネスというのは、ある意味、自己表現の一種だと思うんですよね。
自分を表現していくものだと思うんです。
「私はこういうことができますよ」
「こういうレッスンを提供していますよ」
「生徒の皆さんは、こういう状態になることができますよ」
「こんな思いで教室をやっていますよ」
このように、「私はこんな価値を提供しています」と表現していく場が、ビジネスだったりするわけです。
けれども、自己決定感が弱い方は、そこを表現していくことに怖さを感じてしまいます。
そのため、本来は価値をお持ちなのに、その価値が伝わらずに埋もれてしまうことがあるんです。
繰り返しますが、本来はすごく価値があるんです。
スキルもすごく高いんです。
にもかかわらず、それが埋もれてしまっている状態なんですよね。
決して、価値がないわけではありません。
能力が低いわけでもありません。
だからこそ、僕としてはそういう先生を見るとすごくもったいないなと感じます。
そして、ご自身の価値を世の中に表現し、それに見合うだけのお金や豊かさ、喜びもきちんと受け取っていきましょう、ということをお伝えしたいんです。
ワクワクだけでは理想の教室は実現しない

それを実現していくうえで、もう一つ大事なことがあります。
時々、先生方とお話をしていると、「私は必ずしもお金が欲しいわけじゃないんです」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
「そこまでお金が大事でやっているわけじゃないんです」
「やりがいが大事なんです」
「自分が楽しんでレッスンできることが大事なんです」
そのように言葉にされる方もいますし、言葉にされなくても、そういう感覚を大事にして経営されているのだろうなと感じる先生もいらっしゃいます。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、そこを履き違えてしまうと、途中の「ワクワクする」という感覚だけを追求してしまうことがあります。
レッスンの中でのワクワク感。
学ぶことが楽しいという感覚。
楽しい空間が大事だという感覚。
そこだけを追求してしまうと、先生ご自身が本当の意味で望んでいる現実を実現しづらくなるんですよね。
多くの生徒さんに囲まれて、先生のレッスンは素敵ですと言っていただきながら、楽しみながらレッスンを続けていきたい。
そういう先生は多いと思います。
けれども、そこで「お金は大事じゃないんです」とか、「ワクワク感が大事なんです」と言ってしまうと、最終的に得たい結果ではなく、途中のワクワク感に意識が向いてしまいます。
すると、本当に実現したい理想の教室経営に向かいづらくなることがあるんです。
ワクワク感というのは、ちゃんと現実とつながっているときに感じられるものではないかと思います。
現実社会や実際の生活とつながったときに、はじめて深く感じられるものではないかと思うんですよね。
ただただワクワク感だけを追求してしまうと、ご自身のレッスンや教室の価値を発信して、それを「習いたいです」と感じる人たちが集まり、そこに見合う報酬をいただくという価値の交換が起きにくくなります。
さらには、そのレッスンで学ばれた生徒さんたちが成長し、変化していく、その変化が周りの人たちにも影響を与え、周りの人たちも成長したり変化したりしていく、そういう現実の循環自体も、起きにくくなってしまうんですよね。
そうなると、先生としては理想の教室がなかなか実現できません。
そこで、それを実現するために、またいろいろなところへ自己投資し続けることにもなります。
結果的に、やはり苦しい状況になってしまうことがあるわけです。
そうではなくて、ちゃんと現実に根ざして、現実を生きていくことがすごく重要です。
先生の価値が誰かにきちんと届く。
そして喜ばれる。
それに見合う対価も受け取る。
その対価として得たお金を、先生ご自身が次の学びや、ご自身の喜びに使っていく。
それが新たなスキルやエネルギーになり、新たな価値としてまた届けていくことができる。
こういう循環を起こしていくことが、すごく大事なんですよね。
ここまでの循環を一つの流れとして考えると、先生ご自身が自分の価値を受け入れ、それに見合う豊かさも受け取ることが、とても大事になってくるわけです。
価値がある人ほど止まってしまう理由

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ここまでをまとめると、「自分には価値がないから生徒が集まらない」とか、「価値がないから売上が止まる」ということではないんです。
価値がないから止まるのではありません。
むしろ逆です。
価値がある人ほど、止まってしまうことがあるんです。
なぜかというと、本当に価値のある人、本来素晴らしい価値や能力、スキルをお持ちの先生方は、すごく繊細な方が多いからです。
だからこそ、生徒の方たちのことをきちんと見ていらっしゃいます。
その人たちに喜んでいただきたい。
きちんと満足を提供したい。
そういう責任感もお持ちです。
それゆえに、相手を傷つけたくない。
相手に嫌われたくない。
押し売りみたいになることはしたくない。
本当の意味で役に立ちたい。
そういう真摯なお気持ちを持っていらっしゃるんですよね。
そして、繊細に相手の空気感も感じ取れる方たちなんです。
けれども、それゆえに、本当に価値を提供しようという責任感が強くなるほど、「これで本当にお金を受け取っていいんだろうか」という気持ちが強くなっていきます。
そこに加えて、先ほど少しお話しした幼少期の経験によってできてしまった自己否定感や他者基準、抵抗感、罪悪感のようなものが重なってしまうと、ご自身の価値を世の中に表現していくことがだんだん怖くなってくるんですね。
だから止まってしまうんです。
ですが、僕自身も最近、少しずつ感じていることがあります。
それは、本来の価値というのは、必ずしも証明しようとしなくてもいいものかもしれない、ということです。
頑張って周りの人に認められようとしなくても、本当は価値というものは、すでに先生方お一人お一人の中にあるわけなんですよね。
ただ、ご自身がまだその価値を認めていなかったり、受け入れていなかったりするだけなのかもしれません。
そして、自分を認めていないことの反映として、目の前に生徒が集まらない、つまりお金を受け取ることができない、という現実が起きているのかもしれないんです。
要するに、自分が自分を認めていないことの投影として、現実の中でも「生徒が集まらない」「認められていない」と感じるような出来事が起きている可能性があるということです。
先生はすでに価値ある存在

ですから大事なことは、「実は本当は価値があるんですよ」ということなんです。
そして、「もしかしたら自分には、本当はすごく価値が眠っているのかもしれないな」と気づき始めることが、変化を起こす小さな一歩になっていくのだと思います。
僕は、そういった人の気持ちの奥にあるもの、心の深層を見ていくことを仕事にしています。
そして、そういう仕事が僕は好きなんです。
結局、僕がお伝えしたいことは、どの先生方にも、お一人お一人、本当にユニークな価値があるということです。
そして、それはもうすでにお持ちなんですよ、ということです。
僕はサポートを通じて、お一人お一人がその価値を思い出していくお手伝いをしているのだと思います。
最近は、それが僕の役割なのかもしれないと感じています。
以上のことを踏まえて、まとめます。
もし今、頑張っているのに苦しいとか、自分には価値がないと思ってしまうとか、なぜかあと一歩が踏み出せないという感覚があるとしたら、それは決して先生に能力がないということではありません。
むしろ、そういう感覚を持つことで、どこかで自分を守ってきたのだと思います。
つまり、一歩踏み出さないことで、自分を守ってきたのかもしれません。
自分を守るような生き方をされてきたのではないかと思うんです。
ですから、今、無理をして変わらなければいけないと思わなくてもいいと思います。
むしろ、これまでの考え方や取り組み、あるいは「あえて行動しない」という選択によって、自分は生き延びてきたのだと理解してあげることが大事だと思います。
そうやって、自分は自分なりに頑張ってきたのだと認めてあげることです。
「すでに価値ある自分」を受け入れた先に、未来が開いていく

そのうえで、「本当はもっと自分の価値を世の中に届けたいんだ」という気持ちがあるのであれば、これからそれを届けていけばいいと思います。
そこには、まだ開いていない未来の可能性があると思うんですよね。
まずは、「今まで自分はすごく頑張ってきたな」と感じてみてください。
「今までやってきたことは、生き延びるためにやってきたんだな」と理解してあげてください。
「生きるために、自分はちゃんとやってきたんだな」と、自分に対する理解から始めてみていただきたいと思います。
その先に、「もしかしたら自分には、こういう価値があるんじゃないか」と感じる瞬間があるかもしれません。
よくよく考えたら、「自分はすごく価値ある存在だったんだな」と感じられるかもしれません。
そういう気持ちが湧いてきたときには、ぜひそれを抱きしめて、受け止めてあげてください。
「自分はもうすでに価値ある存在だったんだ」と、受け入れてあげてほしいと思います。
そうすると、目の前の世界も「価値ある自分」の投影として映し出され始めます。
その結果、今までとは違った未来が展開していくのではないかと思います。




