「個人・小規模教室のためのカスタマーハラスメント対策」、いわゆるカスハラ対策について、お話ししていきたいと思います。
特に今回お伝えしたいのは、カスハラが起きたときにどのように対処するかということよりも、そもそもカスハラが起きないような仕組みを築くにはどうするとよいのか、ということです。
今回どうしてこういうお話をしようと思ったのかというと、最近、クライアントの先生から、生徒や保護者の方からの過剰な要求や理不尽なクレームに悩んでいる、というご相談をいただく機会があったんですね。
カスハラが教室経営に与える影響

教室に限らず、近年はカスタマーハラスメントそのものが社会問題化してきていると思うんですよね。
ニュースなどで見聞きする限りでは、例えば飲食店などで従業員を土下座させたり、大声を上げてクレームを言ったり、その中で従業員の人格を否定するような発言があったりと、それがカスハラとして問題になっている、という機会が増えてきているわけです。
後でも改めてお伝えしますが、いわゆるカスハラに該当するような行為というのは、これまでも教室ビジネスの中で行われてきていた、という実情があるわけですね。
ただ、これまではカスハラという概念が一般化されていなかっただけで、現代のカスハラ行為に該当するもの、あるいは社会通念に照らし合わせると「これはカスハラですよね」と言われてもおかしくない行為を、生徒や保護者が行ってきた、ということがあったりするわけなんですね。
この問題を放っておくと、やはり教室経営に大きな影響を及ぼすと思うんですよね。
特に個人、あるいは小規模でおやりになられている先生方にとっては、そういうカスハラが起きると、まず先生ご自身のメンタルが削られてしまいますよね。
落ち込んだりもする。
そうすると、レッスンの質の低下を招くこともあるかもしれませんし、そのカスハラをするような生徒・保護者以外の方にも、しわ寄せが来てしまう、ということも起こり得るわけですよね。
さらには、そういうカスハラ的な目に一度でも遭うと、それ以降、生徒を集めることに対しても、やはり及び腰になってしまうこともあるかもしれませんし、それがトラウマのようになって、無意識に生徒を遠ざけてしまう要因にもなりかねないと思いますね。
それだけでなく、先生ご自身だけではなく、他にも講師がいらっしゃるような教室の経営者の方であれば、その他の講師の方たちがカスハラに遭ってしまうと、教室を辞めてしまうということもあり得るわけですね。
そうやって先生が足りなくなる、という事態も、教室経営においては困るわけですよね。
それ以外にも、カスハラ的な生徒がいる、あるいはそういう保護者の影響で教室の雰囲気が悪くなったり、他の生徒の方が退会される、ということも実際に起こっていたりします。
なので、そういったカスハラというものを黙認してしまうと、後々深刻な影響につながってしまうのではないかな、と僕は考えるわけなんですね。
そこで今回は、カスハラに対してどう対応するかということよりも、そういうことが起きないように、どう守っていくかという観点でお話をしていきたいと思っております。
カスハラとは何か

まず、ではカスタマーハラスメント、いわゆるカスハラというのは何なのか、というのを整理するところから本題に入っていこうと思うんですけれども、カスハラというのは簡単に言いますと、正当な範囲を超えた要求や言動のことですね。
例えば、以下のようなことが該当します。
- 長時間のクレーム対応を要求される。
- 人格を否定するような発言をされる。
- 大声で高圧的な口調でクレームを言われる。
- ルールを無視した特別対応を求められる。
- 直接的ではなくても、インターネットやSNSで誹謗中傷される。
- SNSであれ直接的であれ、性的・差別的な言動をされる。
それ以外にも、社会通念上、これは不相当だなと判断される行為は、すべてカスハラに該当する可能性があるわけなんですね。
私たち自身も気をつけたいこと

こういったことがカスハラだとお伝えすると、もしかすると先生の中には、冷静に振り返ると過去に起きた生徒や保護者とのトラブルは、あれはカスハラだったんじゃないかな、と思われた方もいらっしゃるかもしれないですね。
それぐらい、まだまだ日本全体として、カスハラというものの認識や概念が浸透していないと思うんですよね。
なので、気をつけないといけないのは、今度、私たちが消費者、お客様側になったときに、相手側に対してカスハラと疑われるような言動をしてしまわないことですよね。
今どんどん、カスハラに対する認識や概念というものが広まってきていますので、ほんの数年前までのような言動をしてしまうと、それがカスハラに該当する、ということも起こり得ます。
そういった意味でも、自分たちもお客様の立場になったときに、カスハラをしないという心がけも、もしかしたら必要かもしれないと感じております。
そして、これからのカスハラ対策も含めて考えますと、正しく理解しておきたいことは、「お客様=正しいではない」ということだと思いますね。
これはすごく大事ではないかなと思うんです。
長らく、特に日本には「お客様が正しい」ですとか、「お客様は神様です」みたいな考え方ってあると思うんですよね。
だから、お客様が正しいから、お客様のことを何でも受け入れなければいけない、というふうに思われがちですし、それを象徴する言葉として「お客様は神様です」みたいなフレーズが世の中に広まってきたわけなんですけれども…。
「お客様は神様です」の本当の意味

これはちょっと余談ですが、この「お客様は神様です」とおっしゃったのは、歌手の三波春夫さんだったんですよね。
そのことを、割と最近、僕はテレビで、ご親族だったか身近な方が、「お客様は神様です」という言葉を、どういう意図でご本人がおっしゃったのか、というのを話されているのを見たんですよね。
そうすると、ご本人の真意とは違った形で「お客様は神様です」という言葉が世の中に広まってしまった、というようなことをおっしゃっていましたね。
この「お客様は神様です」という発言を、三波さんがどうしておっしゃったかというと、これは三波さんご自身が、目の前のお客様を神様のような尊い存在だと捉えて、私心を捨てて真剣に自分の芸を神様に奉納する気持ちで披露する、という、そういった覚悟や姿勢を言ったものだと話されておりましたね。
だからこの言葉は、決して「お客様が正しいんですよ」「お客様が偉いんですよ」というつもりでおっしゃったわけではなかったんですよね。
しかしそれが、なぜか曲解されて、「お客様は神様=お客様が偉い」とか「お客様が正しい」という認識が広まってしまったそうなんですよね。
そういった背景も踏まえると、改めてなんですが、必ずしも「お客様=正しい」とは限らない、という認識や視点を持っておくことも大切じゃないかな、と思うんですよね。
どうしてかというと、教室ビジネスというのは、一つのサービス業ではありますけれども、同時に教育の場でもあるわけですよね。
だから教育の場である以上、それを受ける生徒が最適な教育を受けるためには、本来は誰もが守るべき価値観やルールがある場所なわけですよね。
学校に校則があるように、それぞれの教室においても、守るべき価値観やルールというのは本来あるはずなんですよね。
それを十分な理解もないまま、いくらお客様、生徒、あるいは保護者だからといって、自分の都合や自分の正しさを主張するのは、時にはカスハラになりかねないんだ、ということですね。
そのことは、私たちとしてもしっかり理解しておくべきかなと思います。
カスハラが起きる3つの原因
その上で、続いてですが、では、どうしてカスハラが起きるのかということですね。
これについては大きく三つあると言われているんですけれども、まず一つ目の原因は、境界線が曖昧だということですね。
原因① 境界線が曖昧になっている

例えば、レッスンの中で、授業の中で、当教室としてどこまで対応するのかということが明確に定まっていないとですね、結果的に生徒ですとか、その保護者の要望に応えざるを得なくなる、ということがあるわけですね。
ちなみに、これをご覧の先生、お聞きの先生は、個人で教室をおやりになられている方だったり、先生以外にも複数の先生がいらっしゃるような小規模の教室を、ご自身で立ち上げられて起業され、始められている方が多いんじゃないかなというふうに思うんですよね。
それで、ここからは本当に僕の独断と偏見で申し訳ないんですけれども、誤解を恐れずに申し上げますと、独立起業できる教室の先生って、僕はすごく能力が高い方だと思うんですよ。
それは単に指導スキルということだけじゃなくて、お客様や生徒とのコミュニケーションスキルであったり、それからご自身の教室を最適にPRできるような集客のスキルであったり、さらには売上を集計していく経理のスキルだったり、いずれにしても、あらゆる面において高い能力をお持ちだからこそ、ご自分の腕やスキルで起業して経営することができるんじゃないかな、というふうに僕は思っております。
もちろん、これはあくまで僕の考えですし、当然、企業にお勤めの方でも優秀な方というのはたくさんいらっしゃると思うんですけれども、起業できる方は、やっぱり起業できるなりのスキルをお持ちで、それってさまざまな面において高いスキルを持っている、という側面があるんじゃないかな、というふうに僕は考えておりまして、それでね、そのようにスキルが高い先生だと、生徒や保護者の方からのさまざまな要望にも応えられちゃうんですね。
能力が高いがゆえに、応えられちゃうんです。
これぐらいのことだったらいいかな、みたいな感じで、結構要望を受け入れたりするんですよね。
しかも、人のいい先生、優しい先生であれば、ご自身の負担を顧みずに、本当に一生懸命、生徒のために頑張られたりされるわけですよね。
つまり、能力が高くて対応できるがゆえに、ここまでならできます、ここからはできません、というその境界線が曖昧になりやすい、という場合があるんですよね。
そのように境界線が曖昧になってしまうと、さまざまなことを求められてしまう、ということがあるわけですね。
それが結果的にカスハラになってしまう、ということがあるわけなんです。
これがまず一つ目の原因なんですね。
原因② 先生が「いい人」でいようとしすぎる

イメージ図
続いて、二つ目の原因としては、先生が「いい人」でいようとしすぎる、というところがありますね。
先ほども少し触れたんですけれども、教室の先生っていうのは、本当に真面目で責任感が強くて、優しい方が多い印象がありますね。
そのため、ちょっとした要望を言われたときに、これを断っちゃうと悪いな、とかですね、相手に悪い気をさせてしまうかな、とかね、それから、やっぱりせっかく来ていただいたんだから満足していただかないと、というふうに思われたりね、もしくは、こういうことに応えていかないと、お金をもらうわけにはいかないよな、というようなことが頭をよぎって、結果的に無理をして受け入れてしまう、ということがあるんですね。
これは、先ほどの「お客様は神様です」みたいな、お客様の満足のために、というふうに強く思ってしまって、それに対する責任感が強すぎると、いろんな要望を無理してでも受けてしまおう、というふうになっちゃう場合があるわけですね。
でも、よくよく冷静に考えると、それってカスハラじゃないんですか、という場合があったりする、ということなんですよね。
これが二つ目の原因ですね。
原因③ 感情的に対応してしまう

イメージ図
そして三つ目の原因としては、感情的に対応してしまう、というところがありますね。
先にも挙げましたが、カスハラっていうのは、お客様の方が感情的になられて、高圧的、威圧的な言動をされるケースっていうのはあるわけですね。
そうなってくると、相手の強い言葉に引っ張られちゃって、冷静に判断ができなくなってしまう、という場合があるんですよね。
それで、そういった相手方の強い言動に引っ張られちゃって、ちょっと委縮したりもしてですね、その場で無理を引き受けてしまう、ということがあるわけですよね。
そうなってくると、一度そういうことが起きてしまうと、二度、三度と、そういう要望が出されても受け入れざるを得なくなってくるわけですよね。
「だって、前はやってくれたじゃないですか」、みたいなことが起きてくるわけですもんね。
だから、そういうふうに感情的に対応してしまうと、それがカスハラを招いてしまう、ということもあったりするわけですね。
とはいえですね、ここで強調してお伝えしておきたいことっていうのは、カスハラっていうのは、先生が弱いから起きるというわけじゃない、ということなんですね。
そういう強い口調に負けてしまって、カスハラに遭ってるんだ、という、そういうわけじゃないんですよね。
弱いから起きるのではなくてですね、むしろ責任感が強かったり、優しかったり、誠実に向き合っている先生ほど、カスハラに遭いやすいという、そういう傾向がある、ということなんですよね。
今こそカスハラ対策をはじめるタイミング!

こういった事情を踏まえますと、僕自身は、今この段階からですね、カスハラ対策っていうのは、とりわけ個人とか小規模の教室こそ行っていただきたい、というふうに思うんですよね。
その一つの理由としては、社会的にカスハラ対策が進んできてるから、というのがあります。
もうちょっと詳しくお話ししますと、今、社会的にはだんだんとそのカスハラっていうものの認識が広まってきましたよね。
そして、代表的なケースを挙げると、東京都なんかは自治体としてカスハラ条例というのを制定しましたね。
全国的にも、そういう条例を定めてる自治体っていうのがいくつかあってね、これからも多分増えていくと思うんですよね。
そういった自治体のみならず、さまざまな業種で、それぞれの企業が独自にカスタマーハラスメントに対する基本方針っていうのを定めてですね、それをホームページに掲載したり、それに基づいてそういった対応というのを実施し始めているんですよね。
そのように、社会的に着実にカスハラ対策って進んできてると思うんですよ。
大企業から締め出された人が流れてくる可能性

ただですね、現状、カスハラ対策を進めているのは、自治体ですとか、それから企業でも割と大きな企業ですね。
従業員さんを守るために、割とたくさんの従業員を抱えてる大企業ほど対策に乗り出してる、という傾向はあると思うんですよね。
結果的に現状は、大企業ですとか自治体っていうような大きな組織が先導してですね、カスハラの対策を広めていっている、というふうに見て取れるんですよね。
そうしますと、これ見方を変えるとですね、すでにだんだんとカスハラをするお客さんというのが、大企業とか大きな組織から締め出され始めている、ということだと思うんですね。
そうなってくるとですね、そういうカスハラ気質なお客さんっていうのは、自分の居場所がだんだんなくなってきてるわけですね。
そして、自分の居場所を求めて、まだどちらかというとカスハラ対策が未整備な中小とか個人の企業に集まってきやすくなる、という傾向が今出てるんじゃないかと思うんですよ。
つまり、大企業が運営するようなスクールなんかでは、もうカスハラ対策っていうのは進んできてるので、そこでの受け皿っていうのがなくなってきてるわけですよね。
その結果、行き場をなくした人たち、つまりカスハラ気質な人たちっていうのが、残念ながら個人とか小規模の教室に集まってくる、というふうなリスクが、今ちょっと高まってきてるんじゃないかな、というところを僕は懸念しているわけなんですね。
これをご覧のね、お聞きの多くの先生がですね、本当に希望を抱いて起業されて、教室を始められたんじゃないかと思うんですね。
だからこそ、僕としてはね、やっぱり全ての先生方に理想の教室というのを実現していただきたい、というふうに思っておりますし、そしてね、幸せが続く教室経営というのを実現していただきたいと思っております。
なのでね、その観点から考えると、やはりこれからの教室経営というものには、カスハラ対策っていうのがマストだ、というふうに思うようになってきたわけなんですよね。
個人・小規模教室ができる具体的な対策

そこでここからは、個人・小規模教室の先生にもできる、具体的なカスハラ対策というものを、大きく分けて二つ、今回はお伝えしていきたいなと思っております。
まず、その対策の全体的なポイントとして押さえておきたいのは、個人の裁量で対応するというよりは、きちんとしたルールを定めて、そのルールのもとで対応することが大事です、ということですね。
例えば、「ここまでは対応いたしますよ」という対応可能範囲をきちんと明文化しておくですとか、また、その対応においては受付時間であるとか、対応方法なんていうのも決めておく。
それから、特定の生徒に対して特別な対応は原則としていたしません、といったルールをしっかりと明確に定めておくということは大事ですよね。
そして、それを最初の段階、生徒とかその保護者の方が入会してくる最初の段階で伝えておくということが大切になりますね。
例えば、レッスンの振り替えは何回までなら対応が可能です、とか、レッスンの振り替えはいたしません、ですとか、それから個別対応する場合には別途いくらいくらがかかります、みたいなね、そういうのを明文化して最初に伝えておくっていうことが大事になりますよね。
対策① ホームページでルールを明文化する

じゃあ、そういった明文化したものをどこで伝えていくのか、ということになりますけれども、それがまず一つ目はホームページだと思いますね。
先ほど挙げたようなルールというものをきちんと明文化して、それをホームページに掲載しておく。
とりわけ、申し込みボタンの近くとか、それから申し込みフォームのページなんかに掲載していくっていうのは効果的だと思いますよね。
教室ではありませんけれども、よくサイトなんかは、その申し込みフォームのページに規約なんかが書かれていて、その申し込みフォームの記入欄の中には「規約に同意する」っていう項目があって、そこにチェックして同意したという前提で申し込みを受け付けたりしますよね。
そのように、同意しないと申し込みができないようにする。
つまりは、そのルールや規約なんていうのを明文化して、それに同意した方のみに申し込んでもらうようにする、そういった仕組みにするっていうのが一つ効果的な方法ですよね。
情報不足がミスマッチを生む

ちょっと余談的なこともお伝えしますと、僕の長年の観察では、教室のネット集客において、カスハラに限らず、先生と生徒のミスマッチが起きやすいっていうのは、情報不足であることが多いように思いますね。
なので、例えば僕の場合であれば、クライアントの先生をサポートした際に、セールスコピーっていうのを先生と一緒に作るんですよね。
先生とじっくりお話を伺った上で、それに基づいて、「この内容を読めば、ほぼ教室のことがすべて分かりますよ」というふうな教室案内っていうものを作るわけですね。
その中で、教室の魅力を伝えて、まずは体験レッスンに来ませんかとかね、それを見てもらうことで、「この教室良さそう」と思ってもらって、申し込みに結びつけていくという目的もあるんですけれども、その一連の文章の中でですね、
「このページの内容を読めば、ここの教室ってこういうことなんだな、こういう教室なんだな」というのが、ほぼ分かるぐらい情報を網羅するように心がけて作っておりますね。
しかも僕は、それを主にはトップページに掲載します。
そして、それを最初から最後まで全部掲載します。
それは理由としては、情報を分けて他のページとかに分散させると、お客様がそのページを見つけられないというリスクがあるからですね。
そうすると、結果的にホームページ内に必要な情報を掲載していても読まれないっていうリスクが高まるというふうに考えております。
それに対して、お客様ご自身があんまり考えなくても、そのホームページを見て、もしくはスマホで見て、特別考えなくても下に画面をスクロールさせていくと必要な情報が出てくるっていう方が、とりわけ現代のネットユーザーにとっては自然な行動であったりするのかなと思うんですよね。
そうなってくると、結果としてこちらが伝えたい情報が届きやすい。
ホームページは生徒を選ぶフィルターになる

イメージ図
そういう考えからですね、僕は詳細な情報を一つのページで全部伝え切るようにしてるんですけれども、この時ですね、本当にいろんな情報を詳細に伝えるようにしております。
例えば、先生のレッスンが生徒の方たちのどんな悩みを解消できるのかってことだったり、どうしてそのレッスンが悩みを解消できるのかという理由であったり。
また、レッスンを受けるとこんないいことがありますよっていうベネフィットですとか。
さらには、その先生がどういう思いでこの教室を始められたのか、どういう思いでレッスンを提供されているのか。
そして、すでに通われている生徒の方たちはこんな感想を持ってらっしゃいますよ、ということだったり。
それから、先生ご自身のプロフィールもそうですし、それから教室の所在地、それからレッスン時間、受講料、レッスンの定員、さらにはレッスンの申し込み方法とかね。
あとは「当教室はこういう方におすすめしますよ」「当教室のレッスンはこういう方にぴったりですよ」なんていうのもね、お伝えしたりもしますね。
ですから、本当にかなりのボリュームを盛り込んで作っているわけなんですけれども、そうするとどういうことが起きるかというとですね、結果として、そういうレッスンを求めてる方のみが反応するんですね。
「うちの教室はこうです」っていうのを、もう本当に抜け漏れなく伝え切ると、「そういうレッスン、求めてたんですよ」っていう方のみが大きく反応を示しますね。
これは逆の見方をすれば、そのようなレッスンを求めていない方は来なくなるっていうことなんですね。
ですから結果として、先生としても本当に来てもらいたい生徒の方が来てくれやすくなりますし、少し乱暴な言い方をすると、来てほしくない人っていうのが来なくなるんですね。
このように、文章を通じてですね、集められる人っていうのを決めることができますね。
なので、ホームページでは先生の教室の情報っていうのは、できる限り伝え切るっていうのはすごく重要なことですね。
これが、暗にカスハラ対策にもなるというふうにも考えられますね。
「おすすめしない方」を明記する効果

さらにはですね、そういったセールスコピーの中で、ケースバイケースですけども、「このレッスンをおすすめしない方」っていうのを掲載する場合もありますね。
例えば、学習塾なんかを例に挙げると、「当教室は次のような方にはおすすめいたしません。」っていうふうな見出しでですね、その後に、例えば、「お金を払ってるんだから成績を上げて当然だというふうにお考えの方」みたいな感じで、要は来てほしくない方ですね、それを「当教室はこういった方にはおすすめいたしません」と言って、箇条書きで列挙したりするんですね。
それを書くだけでも、そういう方っていうのは来にくくなりますね。
リアルな話、学習塾なんかっていうのは、生徒であるお子さん自身はどっちかっていうと勉強が好きじゃない、塾に行きたくないって思っているのに、親御さんの方が「塾に行かせてね、成績伸ばしてください」っていうケースもあったりするわけですね。
そうなってくると、いくら先生の指導力が優れていたとしても、そもそもお子さん本人としては勉強する気がなかったり、成績を上げる気がないわけですから、そうなってくるとやっぱりミスマッチが生じてるので、なかなか成績が上がってくるってことは難しくなってくるわけですね。
にも関わらず、「成績は上がらないんですけど、どういうことなんですか?」っていうことが起きてくると、これは先生としても大変つらいと思うんですよね。
そういうミスマッチが起きた状態で、そういう生徒を指導するっていうのは、先生ご自身が本当にエネルギーを浪費しちゃいますし、他のですね、やる気を持って通ってるような生徒・保護者に迷惑がかかるっていうこともあり得るわけですね。
なので、そういうね、どちらかというとやる気がない方には来てほしくないんだっていう場合には、先ほどお伝えしたような、「こういう方にはおすすめしません」っていう項目を設けて、その中でこういう方はおすすめしませんっていうのを列挙して書いておく、なんていうこともします。
いずれにしてもですね、教室についての詳細をね、書き切るっていうことは、すごくすごく重要ですね。
それは集客という観点もそうですし、カスハラ対策っていう面においても重要だというふうには考えておりますね。
対策② 規約を作り入会前に同意を得る

カスハラ対策の話に戻りますが、ルールといったものをどこで伝えるかということでしたね。
二つ目に、伝えておくと良い場所としては、ざっくり言うと紙媒体ですよね。
分かりやすいケースとしては、おそらく多くの方が入会前に面談をされることが多いと思うんですよね。
体験レッスンをされて、その後に面談をなさるなんていうケースもあったりして、それも一種の面談だとは思うんですけれども、いずれにしても、その入会前の面談時に、紙媒体でそういったルールとか規約っていうものを作っておいて、その場で目を通していただいてですね、さらにそれをお持ち帰りいただけるような、手渡しできるような状態にしておくっていうのは、すごく効果的だと思いますね。
今も申し上げましたけれども、こういうことをすでに教室規約という形で作られて、手渡されているケースもあるんじゃないかなと思いますね。
その規約の中に、先ほどからお伝えしているようなルールっていうのを盛り込んでいくわけですね。
ですけども、意外とその個人でおやりになられている教室の先生の中には、規約を作っておられない方だったり、その規約はお作りになられてるんですけれども、先ほどのルールみたいな部分がですね、十分に網羅されていない方も多いっていうふうに聞いたりもしますね。
なので、規約は、しっかりとしたものを必ず作られるっていうことを、僕はおすすめしたいと思います。
規約作りにAIが活躍!

しかも最近は、AIを活用すると、結構規約も簡単に作れますし、AIに作ってもらう方が、実は法的拘束力の強い規約を作れたりもするんですよね。
なので、一昔前に比べると、規約をすごく作りやすくなってる状況に変わってきてるなと思いますね。
それで、一旦規約を作って進めていく中で、「こういうことも盛り込んだ方がいいかな」っていうのが増えてくれば、その都度追加していけばいいと思うんですけれども、そういった規約、ルール的なものを明文化しまして、必ずそれを入会前に目を通していただく。
そして、必ずそれに同意してもらった上で入会、っていうね、そういう流れを作っていくことをおすすめいたしますね。
こういうふうな入会までの流れを作っておけば、仮にですね、入会後、何かトラブルが起きたり、生徒の方がカスハラ的な言動を行われた場合にも、適切な対処を取ることができるわけですね。
とりわけね、規約を作っておくと、入会後にそういうトラブルが起きた時に、「いや、このことは規約に書いてありますし、ご同意いただいた上で入会してもらってますよね」っていうふうに言えるようになってくるわけですね。
この一言で、結構こう、ことが収まるっていう場合もあったりするので、そういうふうな万一のケースに備えても、心構えができるという面ではね、規約を作っておくっていうのは、非常に効果は大きいのかなっていうふうに思いますね。
大事なことはね、そういう規約とかルールを通じて、本当にこう、できることとできないことっていうのをね、線引きを明確化しましょうっていうことですよね。
どこまでなら対応ができるのか、どこからが対応できないのか。
別途有料で対応できるのならば、それはいくらなのか、それはどこまでなのか。
そういったことを具体化、明確化してですね、それをホームページとか規約に掲載していただきたいなって思います。
万一起きたときの対応方法

ここでですね、少しだけなんですけども、万一ですね、ここまでお伝えしたような境界線を引く行動を取ったにもかかわらず、カスハラが起きた場合の対処についてもですね、お伝えしておきたいなと思います。
僕から1番大切だっていうふうに考えているのは、その場で答えを出さないっていうことですね。
先ほどもね、「どうしてカスハラが起きるのか」っていうところでお話をした、その感情に引っ張られてですね、冷静に対処ができないっていうケースがあったりするんですよね。
それっていうのは、やっぱりその場でね、答えを出そうとしてしまうっていうことがあったりするわけですよね。
もちろんね、必ずしも全てのケースがそうとは言い切れないんですけども、万一カスハラが起きた場合に、かなりのケースにおいては、その場で答えを出さずにですね、「一旦持ち帰って検討した上で回答される」っていう方が望ましいと思いますね。
どうしてもね、カスハラってなってくると、長い時間クレームを言われたりだとかですね、大声を上げられたり、高圧的・威圧的な口調でですね、人格を否定するように発言されたりっていうふうになってくるので、そうした場合にね、冷静に対処するのが難しくなってきますよね。
プチパニックになったりするわけですね。
ですが、ちょっと冷静に考えてみてほしいんですけれども、実際にこれまででもですね、カスハラをきっかけに、それが刑事事件になってですね、カスハラを行った人が逮捕されたり、企業側から名誉毀損で訴えられて、損害賠償請求されてるっていうケースが実際にあるわけなんですね。
つまり、カスハラっていうのは犯罪にもなり得てきているわけなんですよ。
だとするならば、その相手側の言動というものを冷静にね、その規約なんかのルールで対処できる範囲なのか、これはもうルールを完全に逸脱しているので、警察ですとか法律に基づく判断を仰ぐべきかっていうね、見極める必要があるわけですね。
ですので、その場合には、やっぱり冷静な判断が必要なので、その場で判断するって、なかなか難しかったりすると思うんですよね。
万一ね、カスハラが起きた場合には、すぐに答えを出さずに、「一度社内で検討して、回答させていただきます」といったね、そういう対応を取られるっていうのをおすすめしたいと思いますね。
高圧的な要求に振り回されないために

ただね、これもケースによって、相手によってではありますが、「今すぐ答えてください」っていうふうに強要される場合もあるかもしれないんですよ。
しかし、その場合も、あくまで冷静に、「一度社内で検討して、回答させていただきます」っていうふうな対応を、僕は通すべきだと思います。
それでも、それに対して「今すぐ答えるべきでしょ」みたいな強要ですとか、高圧的・威圧的な言動があった場合ににもですね、冷静にやっぱり対処していくべきだと思います。
それは例えばですけど、「いや、そのようなご発言は円滑なサービス提供に支障をきたすため、お控えいただけますでしょうか」とね。
「今後も同様の発言が続く場合は、契約であるとかサポートの継続が難しくなる可能性があります」っていうことをね、冷静に淡々とお伝えいただくということですね。
そして、一旦冷静な状態で判断をするということが大事ですね。
このような対応方法というのを、もし先生が複数人おられる教室であるならば、先生が全員共有しておくっていうことも大切になりますね。
カスハラ対策は理想の教室づくりにつながる

以上がですね、個人・小規模教室の先生でも今日から始められるカスハラ対策ということで、お伝えしてきました。
現代っていうのはね、よく言われてますけども、多様化社会なわけですよね。
ただ、それっていうのは言い換えるならですね、以前に比べて、一人一人の常識というものが常識でなくなってきてるっていうことですね。
先生にとっての常識が、生徒にとっての常識でなくなっている。
先生の常識が、保護者の常識ではなくなってきているっていうことが増えてきているということだと思うんですね。
だからこそ、これからの教室経営においてはですね、今まで以上に、先生方の価値観だったり、思いですとか、考え、常識、そういったものをね、明記するっていうことが、今まで以上に一層求められてきてるなっていうふうに思いますね。
そして、それに理解とか共感をしてくださった方にのみ入会いただくっていうことが、教室経営を長い目で捉える上で、とても大切なことなんじゃないかなっていうふうに僕は考えておりますね。
価値観が合う人と長く関わるために

もちろんね、売上が1番なんだ、生徒数が1番なんだっていうふうなお考えの場合は、もしかしたらそういうことは考えなくていいのかも分かりませんけれども、本当にこう、心通い合う生徒の方たちと長くレッスンを続けていきたい、そういう理想的な、幸せが続く教室経営を続けていきたいんだっていうふうなお考えの先生にとっては、今回のカスハラ対策っていうのはね、すごく重要なことではないかなというふうに思います。
今回はね、そういうカスハラっていうテーマでお話をしてきたわけですけれども、実は、今日お伝えしたような内容でですね、カスハラ対策っていうものに取り組んでいただきますと、結果的にですね、教室経営の軸というものが太く強くなっていくわけなんですね。
先生ご自身が何を大切に教室でね、先生の教室というものが何を大切にしている教室なのかっていうことだったり、それから先生ご自身がどんな生徒・保護者と関わりたいのかっていうことを明確にしていくと、これ結果的に、それに合わない人との距離っていうのが自然に取れるようになっていくわけですね。
そして逆に、先生の教室に合う人というものが身近になってくるってことがありますので、そうなるとね、やっぱり生徒の方たちっていうのは喜んで長く通い続けてくれるようになりますので、そうすると経営としても非常に安定感が出てきますよね。
ですから、これからの教室経営っていうのは、誰にでも合わせる場所ではなくてですね、価値観が合う人たちと、より良い関係を築く場所っていうふうにお考えいただくといいんじゃないかなって思いますね。
このような価値観に基づく経営の軸というものが強く太くなっていくっていうことは、カスハラ対策のみならずにですね、経営をより良くすることにつながっていきますね。
まとめ:カスハラを未然に防ぐ仕組みを作る

最後なんですけども、今この段階でね、大切なことは、最初にも言いましたけども、カスハラが起きた時にどう対処するかというよりも、カスハラを未然に防ぐ仕組みを作るってことですね。
なぜなら、その仕組みを作るということが、カスハラの被害者も加害者も生まないことにつながるからなんですよね。
先生がカスハラ対策を講じるっていうことは、先生ご自身ですとか、講師の方たち、さらには既存の生徒たちを守るだけではないわけですね。
そのカスハラを起こそうとしている、その顧客をですね、加害者にしないことにもつながるわけですよね。
これっていうのは、やはり優しくてですね、思いやりのある先生にしかできないことだと僕は思うんですよね。
つまり、言い換えるなら、カスハラ対策をするっていうのは、これは実は先生ご自身の愛情の証なんだというふうに僕は思いますね。
なので、本当にね、誰もが笑顔で通える教室であり続けるためにも、それから先生の幸せが続く教室経営ができるためにも、ぜひね、今からカスハラ対策に取り組んでみていただきたいなというふうに思います。
最後までですね、お聞きいただきまして本当にありがとうございました。
もし今ね、辛い思いをしていらっしゃる先生がおられましたらですね、今回の内容が少しでも支えになれば嬉しく思います。
先生のね、理想の教室の実現を心から応援しております。
ということで今回はですね、個人・小規模教室のためのカスハラ対策についてお伝えいたしました。





