文章を書くうえでは「何を伝えるべきか?」と同じくらいか、それ以上に「何を伝えないでおくべきか?」を考えることが大切です。
こんにちは。
世界一カンタン・わかりやすい!教室集客の専門家、増地 崇志です。
最近、整体に行って体のメンテナンスを心がけています。
そちらの整体院さんでは、姿勢の写真を撮ってくれるんです。
それで、一番はじめに来たときの写真と最近を見比べてみました。
ガクゼンとしましたねw
一番はじめのときの姿勢が、猫背で“不審者”みたいなんですw
最近のほうは、胸を張っていて快活な印象です。
立ち姿や見た目で、こんなに印象が変わるものかと。
しかも、姿勢がいい最近のほうがどこか気持ちもスカッとしている感じです。
体と心ってつながっているんですね。
目次
たった1人に届けると多くの人を動かす
さて、以前あるアーティストの方のインタビューを見たときのことです。
「たくさんの人に届ける歌でも、僕は“特定の1人”に向けて曲を作っています」
ご自身の曲作りについて、そのように話しておられました。
ちなみにこの方、ドームとかでライブをやるような方です。
1人に届けた歌が、ドームを満員にするくらいの人の心を動かす。
この方が仰っていたことは「言葉で人を動かす」うえでの重要なポイントを示唆しているように思います。
教室のホームページも同じ
「言葉で人を動かす」という点では、ホームページやブログなどでの“文章”も同じです。
そして、僕の経験から申し上げられるのは“1人に届けて”書く文章のほうが、多くの人を動かす文章になるということです。
少なくとも、僕はそのようにして文章を書くようにしています。
そして、つねに一定の反響を得てきたと自負しております。
クライアントさんの教室の案内文を書くときなどは、特定のお客さま像を明確に想定します。
まさに“1人”ですね。
- なんていう名前?
- 男性 or 女性?
- いくつ?
- どこに住んでいる?
- 家族は? etc
こういったことを明確にします。
さながら、小説などのキャラクターを設定しているかのようです。
そして、その方(架空の生徒さん)が、どんなことに困っていて、どうして、先生の教室に通おうと思ったのか?ということを明確化します。
たった1人に届けることの効果とは?
このようにすると何がいいのかと言うとですね「表現が具体的」になるんです。
例えば、ピアノ教室にお子さんが通うことを考えてみましょう。
「ピアノ教室に通う」とひと口にに言っても理由はさまざまです。
そこであえて、1人の人物に絞ってピアノ教室に通う理由を考えてみます。
すると、つぎのような理由があるかもしれません。
- 前に通っていたピアノ教室は、大手のグループレッスンだった
- グループだと、ときどき子どもがレッスンについて行けなくてかわいそうだった
- だから、個人レッスンの教室がいい
- でも、私はピアノ経験がないから、お家で練習を見てあげられないけどいいかしら?
- せっかく、ピアノを買ったので、できれば長くつづけて欲しい
- 最近は、妹(5歳)も弾きたがってる姉妹で通わせようかしら… etc
上記のような理由で、ピアノ教室を探しているとします。
だとしたら、上記のお悩みを解決したり、要望を満たすことを文章で伝えたらどうでしょう?
「ここ、よさそうなんじゃない?」
と思ってもらえる確率がグッと高まります。
ということで、つぎのような文章を書くようにします。
- 当ピアノ教室は、個人レッスンでお子さんのペースに合わせて進めます
- お子さんが、お家で自発的に練習するようになる~~練習法をご紹介いたします
- 何よりもピアノが大好きになってもらえるレッスンをご提供しております
- 現在、2歳~65歳の生徒さんが楽しくレッスン中です! etc
たった1人に届けることで得られる“副産物”とは?
そして、このように具体的なメッセージを伝えることで“想定外”のことが起きる場合があります。
それは、先ほど想定した生徒さん像に“当てはまらない人たち”にもメッセージが響いているんです。
そして、そのような方たちからの“お問い合わせ”などが入るようになることがあります。
メッセージが具体的になることは、読み手(お客さま)の理解を促進させます。
どういう教室なのか?が理解できると、お客さまのほうでさらに知りたいことが明確になるんです。
例えば、先ほどのメッセージで「個人レッスンの教室」と伝えました。
すると、つぎのようなお問い合わせが入ることがあります。
「ウチ、兄弟で通わせたいんですけれど、同時にレッスンはしていただけないんでしょうか?」
この方は、グループレッスンをしてくれる他の教室のことを知らないのかもしれません。
もしくは、家から一番近くて、子どもたちだけで通える教室がこちらの教室なのかもしれません。
いずれにしても、お問い合わせをきっかけにお客さまのニーズを知ることができます。
そして、場合によっては兄弟同時にレッスンできるかもしれません。
または、お客さまにご理解いただいて別々のレッスンだけれども2人とも通わせてくれるかもしれません。
たった1人に届けるからこそ、得られる成果
そのような“可能性”が生まれるのはお問い合わせが得られるからです。
そして“お問い合わせ”が得られるのは教室について理解できたからです。
もちろん、理解を促進させたのはメッセージが具体的だからですね。
つまり、たった1人に向けて届けたメッセージだからこそ、このような成果が得られるんですね。
逆に、教室についてあまり理解できない場合、お客さまのほうで知りたいことも浮かびません。
なので、お問い合わせもしません。
これらのことから、反響を高めるためには“たった1人に届ける”ことが重要であることをご理解いただけると思います。
もちろん、僕はこの考え方、文章の書き方が100点満点、完ペキな方法とは思いません。
ただ、もっとも反響を得られる“確率”が高いのが、この方法だと考えています。
反響は得られにくい文章とは?
逆に、反響が得られにくい文章とはどんな文章だと思いますか?
それは…
ひと言で言えば…
「わかりづらい文章」
です。
なぜ、わかりづらくなるのか?というと“1人に届けていない”からです。
僕もよくあるのですが、文章を書いているうちに最初に想定した“1人”を見失うことがあります。
すると、つぎのようなことが起こりはじめます。
- (無意識に)別のお客さま像に向けたメッセージを書いてしまっている
- お客さまが知りたいことではなく、自分が伝えたいことが増えてくる
- 情報過多になり、読み手が混乱をきたす
- わかりづらい文章になる
- 結果、反響が得られない etc
大切な1人を見失わない
例えば、先生の教室に資格取得までのカリキュラムがあったとします。
しかし、想定した“1人”が「趣味で楽しみたい」と思っていたとします。
だとしたら、その方に「資格取得できます」と伝えても、あまり響かないんですね。
響かないだけならまだいいほうで“反響を下げるリスク”もはらんでいます。
- 私は、資格取得めざすようなレベルの高いレッスンはついて行けないかも
- (または)資格取得のカリキュラムなどが書かれていて、結局、自分はどのクラスがいいのかわからない…
このような“リスク”を理解しておくことは大切です。
実際には、趣味で通いはじめた方がレッスンを受けるうちに資格取得の意志を持つことってあると思うんですね。
でもそれは、あくまでレッスンに通いつづけたからです。
逆に、通いつづけてもらわないと、資格取得の意志を持つことはありません。
つまり、通ってもらえることで資格取得までの“可能性”が生まれるんです。
そう考えるなら、通ってもらうことを妨げるリスクはできるだけ回避しなくてはいけません。
何を伝えないでおくか?
そして、この場合の“リスク回避”とは「資格取得できます」というメッセージを“伝えない”ことです。
「資格取得」に関することは、レッスンに通ってもらう中で伝えて行けばいいと思います。
このように、文章を書くうえでは「何を伝えるべきか?」と同じくらいか、それ以上に「何を伝えないでおくべきか?」を考えることが大切です。
そして、その判断基準となるのが想定した“1人”が知りたい情報かどうかです。
ちなみに、1人に絞り込むことで、不安になる先生もいらっしゃるかもしれません。
「絞り込んだら、反響が下がるんじゃない!?…」
でも、実際はむしろ逆です。
特定の1人に向けて届ける文章が多くの人の心を動かします。
それは、教室の文章もミリオンセラーの歌詞も同じなんです。
ぜひ“1人に届ける”ことを意識して文章を書いてみてください。