これからお伝えすることは、文章で人をダマしたり詐欺を働くための文章テクニックではありません。
適切なお客さまに、適切に情報を伝えるための技術です。
ですので、ネット集客には文章が大事だとお考えで、ご自身のスクールについて適切に伝えたい方にお読みいただければと思います。
「今日、読者の皆様が¥700ご援助下されば、寄付の募集は一時間で終了です。」
Wikipedia(ウィキペディア)というサイトをご存知ですか?さまざまな情報が紹介されている百科事典のようなサイトです。
ウィキペディアは、年に1回(だったと思いますが)寄付を募るんですね。
それが活動資金になるそうです。
しかしネットで調べてみると
「ウィキペディアの寄付は詐欺じゃないの!?」
「ウィキペディアの寄付は怪しい」
「日本からの寄付が世界最低レベル」
といった情報をたくさん見かけました。
それはさておき、寄付と聞くと僕が思い出すのはこちらの「国境なき医師団」のサイトです。
僕の推測の域を超えませんが、おそらく寄付が集まりやすいのは「国境なき医師団」のほうだと思います。
ギャップがひとつのカギ
「今日、読者の皆様が¥700ご援助下されば、寄付の募集は一時間で終了です。」
これは、ウィキペディアの寄付金募集の案内文に記載されている一文です。
実際のページでは、上記の一文の背景が黄色くなって強調されています。
つまりウィキペディアとしては「寄付は小額で、すぐカンタンにできる」ことを謳うことで、たくさんの寄付を募りたいのだと思います。
しかしこの文章だと、思ったほど行動に向かわないのが実情だと思います。
“日本からの寄付が世界最低レベル”という結果が事実だとしたら、それがすべてを物語っています。
なぜなら文章で人が行動に向かうためには「ギャップ」を伝えることが大切だからです。
ふたつの寄付金募集にある決定的な違いとは?
ウィキペディアと国境なき医師団のふたつのサイトにある違いとは「ギャップ」です。
国境なき医師団のサイトでは、特に前半部分はスーダンがいかに危機的状況なのか?を伝えることに注力しています。
- 荒野の小さな村に何万人もの難民が到着
- 「空爆から逃げ、8日間歩いてきました」
- 難民キャンプで死亡率が“緊急事態”基準の2倍に
- 「濡れていない場所で暮らしたい」
- 危機はいまも続いています
小見出しだけを見ても、いかに悲惨な状況なのか?が想像できますね。
そしてこのような状況を伝えた後に、寄付のお願いがつづきます。
それを読むと、
「3,000円の寄付で、子ども170人に予防接種ができる」
ということがわかります。
つまり、前半部分で認識した惨状を“たった3,000円”で解消できるという「ギャップ」が生まれています。
(世間一般の日本人の大人の方であれば「3,000円」はそれほど高額ではないと思います)
実は、このような「ギャップ」が人を行動に向かわせる大きな要因となります。
そしてこの「ギャップ」は、スクールビジネスのホームページの文章にも同じことが言えます。
(つづく)