今回は、テレビショッピングでよく見かける「今だけお試し価格!」についてお話したいと思います。
このお話は、とりわけ複数の講座をもっておられる先生には参考になると思います。
「無料お試しセット」というのもあります
サプリメントなどのテレビショッピングをご覧になられたことがある方は多いと思います。
そのときに多くの商品が「今だけお試し価格○○円!」と、ものすごい安い価格で販売していますよね。
なかには「無料お試し!」と、うたっているケースもあります。
「無料」だったら、どんなにたくさん売っても・・・むしろ、売れば売るほど配送コストなどで、赤字が膨らみます。
そもそもテレビでコマーシャルをする時点で数千万円の広告費がかかっています。
なのになぜ、多くの健康食品会社は、無料や低価格で商品を販売するのでしょうか?
フロントエンド、バックエンドという考え方
すでにご存知の方もおられるかもしれませんが、マーケティングの専門用語で「フロントエンド」、「バックエンド」という言葉があります。
「フロントエンド商品」というと、お客さまとの最初の接点となる商品のことを指します。
実は「フロントエンド商品」というのは、「顧客リスト」を収集するための商品として位置づけられることが多いです。
つまり、通販会社の「無料お試し」商品は収集する顧客リストの数を最大化するためのフロントエンド商品になっています。
そして通販会社の場合、フロントエンド商品を購入したお客さんに対して「定期購入商品」を販売して行くことが一般的です。
この定期購入で、通販会社は利益を生み出しています。
こういった利益を得るための商品を「バックエンド」商品と言います。
つまり、フロントエンド商品で収集する顧客リストを最大化することによって、バックエンド商品を多くの顧客に提供することができ、結果として、利益を最大化しているんですね。
どの講座に力を入れるべきか?
このフロントエンド、バックエンドの考え方を複数の講座を展開しておられる先生にはぜひご活用いただきたいと思っています。
どういうことかと言うと、例えばひとつの講座でも、グレードが分かれている講座ってありますよね。
初級講座
↓
中級講座
↓
上級講座
↓
講師講座
といった感じです。
このとき一般的には、グレードが上がるにつれて受講者数というのは減って行きます。
例えば、上級講座を受講しても「自分は先生として教えるまでは必要はないな」と判断された方は、講師講座は受けられません。
そのようにして、グレードが上がるにつれて受講者数は減少して行きます。
また、いきなり講師講座を受講することもできません。
それらを踏まえると、初級講座の受講者数が講師講座の受講者数までを決めてしまいます。
なので、この場合は初級講座への集客に力を入れることが結果的に、その後の講座への集客にもつながり収益の安定化をもたらします。
どの順番で講座を提供していくのか?
またこれは、初級から上級、講師講座までがつながっている講座に限ったことではありません。
複数の講座を展開されている教室の場合、生徒さんに、一定の「受講パターン」があります。
Aという講座を受講された生徒さんのうち一定の割合が、Bの講座を受講される。
こういう傾向がわかってくると、まずはA講座への集客に注力します。
そうすると、B講座への受講者も増え収益の向上にもつながります。
このように、複数講座をお持ちの教室の場合は「受講のながれ」を設計し、ホームページにおいては「フロントエンド」の役割を担う講座をイチオシ講座として打ち出すことが効果的です。
いろんな講座があることでお客さまを迷わせてしまわない、導線を整理してあげることが受講者数の増加につながります。